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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第11話 想い
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子なのはずっと流を見てたんだろう。こいつも手が完治してないのに。
 
「……ずっと居て下さってるんです。おかげでお手洗い行くのも一苦労です」

 くすりと、苦笑を浮かべる流。それはどこか申し訳なさそうにも見え……いや、絶対思ってる。
 
「そっか、でも。ありがとうな。震離を守ってくれて」

「……いえ、()のミスです。接近に気づいていればもっと」

「ストップ。そこまでだ。仮定はどうあれ、結果守れた、それを大事にしよう」
 
 申し訳なさそうに目を伏せた流の頭を撫でる。やっぱりこの子は……小さいな。あの怪我に、出血の量。無事だったと、手放しでは喜んではいけない。
 
「あの、その、緋凰さん? 恥ずかしいのですが……?」

「ん、あぁ、悪い」

 撫でていた手を止める。いかん、考え込んでた。

「さて、そろそろ俺は行くよ。安静にな?」

「……」

 戻る用意をしながら様子を見ると、なんか俯いてる。恥ずかしすぎたかな。少し悪いことしたなーなんて思いながら背を向けると。

「今日は聞かないんですね。どこから来たって」

 カーテンを開けようとしてた手が止まる。なるほど、やっぱり。

「……身を挺して守ってくれた奴を疑うほど、黒いつもりは無いんだけどな。それに」

「……それに?」 

「今疑われてるかもしれないのは俺達……いや、俺だけかもしれない……お互い抱えてる事が多いよな。また来る」

 カーテンをあけて、部屋を出る。正直、流がどちら側かはわからない。だけど、この子はスパイじゃなければいいなってただ思う。今ので、流も俺達の事をある程度知っている、そう捉えたほうがいいだろう。深く考えすぎかもしれない。

 さて! 切り替えて行こう!

 ……ティアナの自主練の問題って、そう言えば隊長陣は気づいているのか? いや、俺とシグナムさんのドンパチに直ぐに気づいて駆けつけた以上、直ぐに分かるはずだ。だとすれば、泳がしてる?
 
 でもまぁ。
 
 「教導官」で「隊長」やってる人が居るんだ。どうにかするだろう。
 
 それでも、どうにもならなかったら……その時は動く。
 今度こそ。重い処分が下されるかもしれんが……まぁ、そんな展開は無いだろ。
 
 ……無いって、信じたい。
 
 間違いなく今行っても、話して貰えないだろう。隊長たちの様子を伺おうとしても、今後の展開は多分聞き出すのは難しいだろう。
 
 あーぁ。ミスったなぁ。まさか預かり知らぬ所でこんなになってるなんて……ミスったなぁ。
 
 
 ――side震離――
 
 昨日、ようやっと響がお仕置き部屋から出てきた。ほんと、バーカとしか言えない。何してんのよバカ。
 太陽が昇るよりも先に、屋上に
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