=81話=勇者の道標
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ていたカーディナルと呼ばれるシステムによって発行、管理がされている。よって、クエストによっては世界を滅ぼすものすら……。
「……それで、ユカちゃん。リっくん復帰直後にこれを持ってきた理由は?」
「確かに。ついさっき誘われたばかりだよ俺」
古参プレイヤーから現役プレイヤーまでさじを投げかけているような代物を俺が久方ぶりにログインしても何も力になれるとは思えないのだが。
「まぁ、そうなるわよね……このクエスト発行時期がこの間の大型アプデの直後なのよ」
「……あー、なるほど。TAが実装されてバランス調整とかいろいろ走った」
「そうそれ。……ってことで、復帰がてらもしかたら引っかかるものがあるかなーっとも思ってね。なかったらなかったで他のクエでもいいし」
大型アップデートとして入ったTAの実装。これによってSAOで扱っていたほぼ全てのものが実装されたことになり、それに伴うクエストの追加が行われた。その中にはかつてのSAO……アインクラッドでクリアしたこともあるクエストも含まれており、SAOサバイバーはもちろん、SAOという環境に夢見ていたプレイヤーが競い合う場が作られるほどだ。
だが、新しい環境が作られる割に俺はSAOのような強制された環境じゃないせいか、VRそのものから離れてしまっている。
一応、ログインはしているもののやることといえば課題だったりヘルスケアだったり……。一般的なプレイヤーと比べて戦う機会も減り、利用目的も変わりつつある。
そんなVRMMOというものがよくわからなくなった俺をユカが気にしてクエストをいろいろと見繕ってくれたのだろう。
「……なんか、あざっす」
「私が一声かけないとすぐ辞めちゃうんだからアンタは」
「んなことないって。テニスもテイルズもずっと好きだし」
「それ以外はすぐ飽きるじゃない。……みんな、最近来ないリクヤのこと何かしら気にかけてるんだから」
「……ん。ありがと」
「…………えーっと、邪魔?」
「「なぜ!?」」
ポリポリとお菓子をかじりながらメニューを開いて、いつでもログアウトは可能だという意思を含ませ、にやにやとしているサウス。こやつめ、完全に面白がっている。
「ん、んっ……!と、とにかくリクヤ。なんかない?」
「うーん……あれ、かなぁ?」
ごまかし方が下手な二人をさらに笑うサウスをしり目に本題へ。ヒント、というか現状ある情報はサウスの読み上げたまとめ情報のみ。
「1つ。……針状物質の混入した水晶に深海の中に満ちる月光の光を宿らせる。これを、暗く深く乾いた街に埋めること」
「2つ。世界樹に火山の活力を注ぐこと」
指を1つ2つとたてながら、はるか昔に攻略した情報を思い出し二人に共有す
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