きれいに巻いているつむじを見ると親指でグリグリやりたくなる話
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空はふたたび薄灰色の雲でびっしりと覆われていた。
(え、俺こんな気分のまま追試の追試受けんの? マジ?)
がっくりと、一つため息をつく。
が、やはり隼人は野球部員、スポーツマンである。すぐに頭のリセットを図った。
(気持ち切り替えないとな。今回も点が取れなくてまた引き延ばされちまうと、睡眠不足で部活にも集中できなくなるし。それに、朝の電車であいつの前で寝ちまうのって、すげーもったいないよな)
気合いを入れるために、頬を自分で一回、張る。
(ほらほら。空も空気読んで太陽出せって)
見上げて空にも喝を入れると、すぐに雲のところどころに割れ目ができた。
地上へと降り注ぐ薄明光線――天使のはしご――が出現する。
(よーし頑張るぞ)
隼人は息を大きく吸って、校門をくぐった。
なお、結果は全滅した。
(『きれいに巻いているつむじを見ると親指でグリグリやりたくなる話』 終)
※注 誤解は翌日解消され、隼人も無事に総一郎の名前を知ることができました。
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