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逆さの砂時計
純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 24
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する。

「お任せを」

 快く承諾してくれた彼に感謝を告げつつ……しかし。
 再度窓の外を覗いたプリシラの顔には、彼ほどの緊張感は見られない。

「長く留めるのは、難しいかしらね」
「はい?」
「いいえ、なんでもありません。それより、ベルヘンス卿は『ヘナ』という植物をご存知?」
「『ヘナ』ですか? ヘナ…………ああ、同じ物かどうかは判りませんが、王都に住む知り合いがよく買い求めている植物の名前が『ヘナ』でしたよ」
「まあ! では、私でもそのヘナを数日以内に入手できるかしら?」
「緊急のご入用でしたら、明日にでも知り合いに頼んでみますが」
「ぜひ、お願いしますわ! どうしても試してみたいことがあるのです!」
「承知しました。可能な限り速くお届けできるよう、手配しておきます」
「ありがとうございます! どうか、よろしくお願いします!」
「お力になれるのであれば光栄です」
「これ以上ないほどの救済ですわ! 世界を救えるかも知れないほどの!」
「……それはまた……ずいぶん大きな展開になりましたね」
「ええ! 私にとっては、一大事ですもの!」

 少々興奮気味のプリシラが何を考えているかなど。
 知る由もないベルヘンス卿は、首を傾げて苦笑うしかなかった。



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