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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第9話 ホテル・アグスタ
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「あ、流……え?」
[マスター!?]
見えたと思った瞬間。ローブの奴が流に腕を突き刺してて。後ろから見える流の姿は。黒い防護服なのに、左の脇腹辺りから血が流れててどす黒く変色してて、そのまま腕を抜かれたと思ったら。血が勢い良く吹き出して――
「あぁあああああああああああ!!!!!!!!!!」
近くにいた流のデバイスをつかみとって、左の自分の杖も持って。手持ちのカートリッジを全部使って。真っ直ぐローブに向かって跳んだ。
「力貸して!」
瞬間的に踏み込む。ここには居ない人を思い出しながら、2つの剣を構える。
「ほう、もう目覚めたか。どれ、遊んでやろう」
魔力刃を杖とギルにありったけの魔力を込めて、展開させてローブに叩きつける。
「悪くない。だが」
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい。
無我夢中で、全力でローブ目がけて、両手の剣を叩きつける。だけど。
「届かない?!」
「力不足だな」
磁石が反発するかのように、刃が直撃寸前で浮いて止まる。
わずかに見える口元が笑ってる。それが私を余計に熱くさせる。イラつかせる。腹ただしいほど。ムカツクほどに。
「なん……で?!」
敵はノーガードなのに、攻撃が通らない。
(スターズ5、スターズ6? 応答を!)
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!
こいつをどうにかしないと、流を下がらせることも、何も出来ない! なのに、なのにぃぃいい!!!
「うわぁぁあああああ!!」
なんで……こんなにも、遠いんだ!
右のギルで袈裟斬りを打ち込もうとした瞬間、それまでノーガードだったローブが僅かに左手を、拳を打ち出す。
その先は、刃ではなく。ギルの持ち手。私の右手甲目掛けて走ってきた。
鈍い痛みと共に、ギルが投げ出される。隙かさず左の魔力刃を横一線に振り抜こうとするが、これも右手で止められて。
「さぁて。次はどう墜とすかな?」
左手が腰だめに戻されてるのが見える。だから気づく。次は避けきれない。そして私よりも早く相手の攻撃が私を貫くと。躱せない。迎撃も間に合わない……!
「さぁ――」
「―――退け、震離」
「……っ!? うん!」
「何?」
静かに声が聞こえたとほぼ同時に、魔力刃を解除、そのまま急降下して。反転すると
「今度はなん……がぁああ!?」
突然現れた人は、ローブの胸に刀をもったままの右拳を添えたと同時に。衝撃を
徹して
(
・・・
)
、相手を吹っ飛ばす。
――あぁ、あぁ!
「響!」
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