暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第9話 ホテル・アグスタ
[10/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「あ、流……え?」

[マスター!?]

 見えたと思った瞬間。ローブの奴が流に腕を突き刺してて。後ろから見える流の姿は。黒い防護服なのに、左の脇腹辺りから血が流れててどす黒く変色してて、そのまま腕を抜かれたと思ったら。血が勢い良く吹き出して――

「あぁあああああああああああ!!!!!!!!!!」

 近くにいた流のデバイスをつかみとって、左の自分の杖も持って。手持ちのカートリッジを全部使って。真っ直ぐローブに向かって跳んだ。

「力貸して!」

 瞬間的に踏み込む。ここには居ない人を思い出しながら、2つの剣を構える。

「ほう、もう目覚めたか。どれ、遊んでやろう」

 魔力刃を杖とギルにありったけの魔力を込めて、展開させてローブに叩きつける。

「悪くない。だが」

 うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい。
 無我夢中で、全力でローブ目がけて、両手の剣を叩きつける。だけど。

「届かない?!」

「力不足だな」

 磁石が反発するかのように、刃が直撃寸前で浮いて止まる。
 わずかに見える口元が笑ってる。それが私を余計に熱くさせる。イラつかせる。腹ただしいほど。ムカツクほどに。

「なん……で?!」

 敵はノーガードなのに、攻撃が通らない。

(スターズ5、スターズ6? 応答を!)

 うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!

 こいつをどうにかしないと、流を下がらせることも、何も出来ない! なのに、なのにぃぃいい!!!
 
「うわぁぁあああああ!!」

 なんで……こんなにも、遠いんだ!

 右のギルで袈裟斬りを打ち込もうとした瞬間、それまでノーガードだったローブが僅かに左手を、拳を打ち出す。
 その先は、刃ではなく。ギルの持ち手。私の右手甲目掛けて走ってきた。
 鈍い痛みと共に、ギルが投げ出される。隙かさず左の魔力刃を横一線に振り抜こうとするが、これも右手で止められて。
 
「さぁて。次はどう墜とすかな?」
 
 左手が腰だめに戻されてるのが見える。だから気づく。次は避けきれない。そして私よりも早く相手の攻撃が私を貫くと。躱せない。迎撃も間に合わない……! 

「さぁ――」





「―――退け、震離」







「……っ!? うん!」

「何?」

 静かに声が聞こえたとほぼ同時に、魔力刃を解除、そのまま急降下して。反転すると

「今度はなん……がぁああ!?」

 突然現れた人は、ローブの胸に刀をもったままの右拳を添えたと同時に。衝撃を徹して(・・・)、相手を吹っ飛ばす。

 ――あぁ、あぁ!

「響!」

 ありがとうって言葉を伝える
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ