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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第9話 ホテル・アグスタ
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む、まぁいいか」
 
 勿論シールドで阻まれたけど。それでも。

「発射ぁっ!」

 シールドがあってもなくても。ゼロ距離から砲撃を撃ち放てば、何の問題もない。赤黒い魔力光に包まれながら、空へと昇る。
 が、途中でそれが止まるのを見て……いや、それ以上に。

「……な!?」

「……本当に効かないのか、これは良き物だ」

 砲撃はまだ続いている。なのに、対象は……アンノウンは――

「なん……で?」

 砲撃を物ともせず、その中から、コチラに右手を伸ばしてアークの……ブレードフレームを、まるでガラスの様に砕いて、

「あまり、暇つぶしにならんか……チッ、やはり簡易結界ではこの程度か。まぁ、良い。今日は調整だ」

 銃口を塞がれ、砲撃も止められた上に、逆流した砲撃でカートリッジが弾けた。
 
(―――! ―――!!)

 念話にノイズが走る。これは外と繋がったということだ。
 助けを求める? 否、他もアンノウンが来てる可能性がある。
 皆さんが居る方へ逃げる? 否、ガジェットと同時処理になってしまう。
 銃を手放す? 駄目、アークは……アークは!

[マスター!!]

 アンノウンはアークを自分の元へ引き寄せるように、同時に私はアンノウンへ引き寄せられて。

 私の左腕目掛けて、アンノウンが膝をかち上げると共に鈍い痛みが走る。手放しそうになる。でも、そうすると切り返しが出来ない。
 まだ、まだ、まだ!

「貫手というのも試しておくか」

 そう言って、左手の貫手がまっすぐ私に向かって走る。
 これは……不味い。
 そう思った瞬間。体を捻って躱そうとするけど。

「ぁ……っ、ぐ、ぅ!?」

[マスター!?]

 間に合わず左の脇腹突き刺さる。致命傷は避けられた。だが――
 
「ふふ、なるほど。筋肉――いや、内蔵とはこういう触感か、面白い」

「あ、ぎ……がぁぁ!?」

 突き刺した左の貫手で、そのまま内蔵を触れられる。
 不思議と痛くなく、ただ熱い。鉄をそのまま押し付けられるような、そんな熱だ。

「ふむ……話と違うが……まぁいい」

「ぅ、ッ!?」

「置き土産だ。そのまま死ね」

 私に突き刺さった拳を一気に引きぬく。瞬間。私の内でスフィアが爆発。私の内から血が飛び散って――

――side震離――

 眼の前が揺れる。殴られた? 誰に? 何故気づかなかった?
 
 いや、それよりも。

「流は?!」

[叶望一等空士!? 無事でしたか!]

「え、あぁ、うん。ってか、このシールドは?」

 なんか私の前に流のデバイスが落ちてて、それを中心にバリアが張られてるけど。そう思って空を見上げて、探して……見つけた。
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