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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第9話 ホテル・アグスタ
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かが……お願いするのも烏滸がましいのだけど――あの人を見ていてくれますか?」

 ……さっきからこの人は。

「さっきからなんですか? お願いするなら、名前で呼んであげて下さい。あの人なんて他人行儀な。そんなお願いをする以上、知らないなんて事は無いでしょう?」

 ……驚いたのか、ピタリと動きが止まった。
 やっべ、藪蛇かな? 
 
 くすっと笑って。
 
「ごめんなさい。私はあの人――あの子の名前を知らないの。こうして動いているのも初めて見たし。
 まさかこんな所で会えるなんて考えてもなかったから。だけどそうね、お願いする以前にあの人なんて失礼だったわ」

 ……えっ? 
 
「……どういう関係?」

「ふふっ、そうなるわよね。でも……」

 ちらりと、流――は既に居なくなってたけど、居た場所に顔を向けて。
 
「あの人、あの子がああやって動いてる姿を見て、嬉しかった。
 あぁ、本当だったんだって」 
 
 嬉しそうに、だけどそれ以上の違う感情が入り混じった優しい呟き。
 
 ……やべぇ、マジで関係が読めない。何だ?
 
「さて。私はそろそろ行こうかしら。お仕事ほっぽってますし。シスターがこんな所でサボってちゃ不味いですし」

「……いや、もう遅いと思うんですけど?」

「そんな事無いわ。また会えたら逢いましょう」

「や、その前に名前――」

 パチリとまばたき一つした瞬間、その人は消えた。
 
 意味が分からない。
 でも慌てて響や奏に念話を飛ばして、さっきプレッシャー無かったと聞いても。
 風邪でも引いたんじゃないと言われた。奏は純粋に心配してくれたのがわかるけど、響め……覚えてろ?
 
 しかし……聖王教会のお偉いさんが来るのは知ってたけど。シスターが来るのはどうなのということと。
 
 今日の参加者にシスター居ないはずなんだけど何なのあの人? 加えて流の上司というか、その人もそれっぽい名前見つけられなかったんだけど。

 最初からイレギュラー有りなオークションとは思ってたけど、更にイレギュラー重なってえげつない事に。

 そして、警備をやり直してから、少し経った後。周囲に反応が出たんだよね。様子を見て話を聞きたかったけれど、まぁ、仕方ない、頑張ろうか。後でも話は聞けるしね。


――side響――


 ガジェットドローンT型がおおよそ、35機かぁ。あぁ。

「……メンドくせぇ」

「ボヤかないボヤかない、仕事でしょう?」

「……初めから外だったらいろいろ出来たのになぁ」

 その一言に尽きる。何で隊長という名のジョーカーが三枚も中にあるのに、俺みたいなしょぼいカードと、奏みたいに優良手を中に入れるか分からん。でも、ま、
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