暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第9話 ホテル・アグスタ
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 エリオを下げるんじゃなくて、いっその事ワンブロック分下がって、一度キャロのブーストを受ける余裕があった筈。
 加えて、おそらくこの時スバルはまだ余裕があったと思う。だからこそ前で戦い続けられてたわけだしな。そのせいでこう考えてしまった。
 私もまだ余裕、ティアナも大丈夫だろう、と。
 けれど、ティアナにそんな余裕はなく、結果ミスショットに発展。こんなところかな? だったら尚の事。

「なぜティアナが無理したか、だよな」

「……うん、無茶……というか思い切りの良い作戦は考えるけれど、無理な作戦を実行するタイプじゃないと思うんだけどなぁ」

 ティアナの戦術の組み方を見てると本当にそう思う。ただ、やっぱり思うのが、まだ俺たちには会話が足りないなぁ。エリオやキャロとは割と話すが、それは同じ分隊だから。加えて最近俺がフェイトさんと話すからであって、俺はティアナ達とはあまり話さない。正確には、話す。でもどこか距離がある。そんな感じだ。

 正直な所。悠長に構えすぎた。
 
 それも大切だけど。
 
「……流は?」

 一瞬目を伏せる。けど、直ぐに目を合わせてくれて。

「左側腹部に穴とそこからの出血多量、左腕若木骨折。震離も拳に罅入ってたらしいけど、まぁなんとかなるってさ。
 幸い、六課で見れるってさ。というかまぁ……流がグレーだから六課で見るってのがあるんだろうけど」
 
「……だろうな」

 頭が痛くなってくる。
 
 倒すため、じゃなくて嬲る為の戦闘。
 ……あぁ、くそ……この借りは必ず返す。
 
 今日は色々ありすぎて、全体的にぎこちなかったし、反省点も多すぎる。震離のケアもしないと。基本は奏に任せるとしても、暫くは流を動かせないからそれの穴も埋めないといけない。やることは多すぎる。

 その後は、奏と一緒にガジェットの残骸調査を行なう。特に新たな発見はないが、それでも小さな変化を見逃さないように、破壊したガジェットを一つ一つ見て回る。そのまま森の方から調査を行なったため、気が付くとホテル周辺まで戻っていた。
 あらかた終わった後、報告を受ける。今回の残骸からは今の所、特に変わったことはないとのこと。俺の対応した部分は特に変化はなかったが、他のポイントでは突然動きが変化したとのこと。リィンさん曰く、召喚虫を出されたらしい。おそらくそれが要因となり、ガジェットの動きが変化したんだろう。だけど、その残骸はまだ発見されていない。


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