第五十三話 おさづけの理その七
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「阿波野君そういうことしないしね」
「はい、しないです」
とても元気な返事でした。
「女の子にそういうことしないですよ」
「そうよね、確かにいい加減だけれど」
このことは誰にも言います、もう困った位にです。
「それでもそうしたことはしないわね」
「いやらしいことはしないですよ」
「そうよね、じゃあ着替えてくるわね」
「はい、ただ着物って着るの難しいですが」
「あっ、私一人で着られるから」
実はそうなのです、着物の着付けが出来るかというとそこまでは至っていませんが。
「大丈夫よ」
「そうなんですか」
「慣れてるから」
着物を着ることにはです。
「おつとめ着を着させてもらうことははじめてだけれど」
「それでもですか」
「信者さんに着物頂いたこともあって。浴衣も持ってるから」
「それでなんですね」
「そういうの自分で着てるから」
「それでなんですね」
「そう、着物はね」
このことは子供の時にお母さんに教えてもらってのことです、将来ようぼくとしておつとめ着を着る様になるからと言われてです。私だけじゃなくて妹達もちゃんと自分だけで着物を着られる様になっています。
「私一人で大丈夫なの」
「それはいいですね」
「ええ、だからね」
私は阿波野君に言いました。
「今から着替えてくるから」
「ここで待っていますね」
阿波野君はにこにことして言ってきました、そしてです。
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