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ある晴れた日に
520部分:空に星は輝いているがその七
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空に星は輝いているがその七

「皆勘がいいのね」
「それでなんです」
「ですから。どうぞ」
「山月堂のね」
 先生は包装に書かれてある文字を見ても述べた。
「あのお店のなのね」
「ですからとても美味しいですよ」
「味は折り紙付きですよ」
「柳本さんかしら」
 先を見ての言葉だった。
「山月堂を選んだのは」
「あっ、それもわかるんですか」
 名指しされた咲は少しばかり照れ臭そうに笑って述べた。
「そういうのも」
「だって。あれじゃない」
 それが何故わかったのか。先生は微笑みながら彼女に話してみせた。
「貴女がよく通っている天理教の教会にもあの店のお菓子いつもあるし」
「はい」
「それに貴女が将来」
 このことも言う先生だった。
「そうでしょ?だからなのね」
「慶彦さんに選んでもらいました」
 自分からも言う咲だった。
「全部」
「全部って」
「まあそれはこいつの言葉のあやで」
「一番何でもかんでも入ってるの選んでもらったんですよ」
 皆がこう先生に説明した。
「そういうことなんで」
「それでこの水羊羹のセットにしたんです」
「松です」
 このことまで話すのだった。
「たっぷりありますから」
「もうお腹一杯」
「これだけ三日で食べたら太るわね」
 先生はそんな皆の言葉にくすりと笑ったうえで述べた。
「ちょっとね。これだけだと」
「じゃあ太って下さいよ」
「そうそう」
「太る位食べてもらわないと」
 その言葉を聞くと皆はこう先生に言葉を返してみせた。
「こっちだってその為に持って来たんですから」
「このお菓子は」
「そうなの。そんなに先生を太らせたいのね」
 先生の方もそんな彼等の言葉を受けてみせるのだった。笑いながら。
「わかったわ。じゃあ退院してからはダイエットね」
「頑張って下さいね」
「そっちの方もなのね」
 笑いながらの言葉であった。
「退院してから大変ね」
「じゃあそういうことで」
「覚悟しておいて下さいね」
「それでですけれど」
 今度は明日夢が出て来た。そうして束になっているチケットを差し出したきた。それは。
「それは」
「スタープラチナのサービスチケットです」
 それだというのである。見れば確かに派手なデザインのチケットに二割引と書かれている。
「退院されたらここでカロリー消費して下さい」
「ってさりげなくお店の宣伝して」
「相変わらずちゃっかりしてるな」
 皆そんな彼女を見て呆れて苦笑いを浮かべた。
「そういう商売っ気は抜けないのね」
「全然な」
「商売っ気じゃないわよ」
 本人はこう言うが、であった。
「こっちもね。ちゃんと考えてやってるのよ」
「純粋にお見舞いの気持ち?」
「本当に?」
 皆で笑い
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