514部分:空に星は輝いているがその一
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空に星は輝いているがその一
空に星は輝いているが
その日の放課後。皆まずは学校を出た。
そうして向かう先は。山月堂だった。そこに連れ立って行くのであった。
「それでお菓子だけれど」
「何がいいかしら」
「田淵先生って何が好きだった?」
「どれにするよ」
道を歩きながら皆で話をしている。その田淵先生への見舞いの菓子を買いに行くのである。その費用は皆が出し合ってである。
「先生って甘いものいけるよな」
「ああ、そういえばこの前」
ここで言ったのは茜であった。
「日直で職員室行った時にね」
「何かあったの?」
「先生水羊羹食べてたわよ」
こう奈々瀬の問いに答えたのだった。
「水羊羹ね。それも美味しそうに」
「へえ、水羊羹か」
「それが好きなんだ」
皆茜の言葉からこう察したのであった。
「じゃあそれにする?」
「水羊羹にする?」
そのうえで水羊羹にするかどうか話し合う。ぞろぞろと集まって前に進んでいる。そうしながら話をしていた。一応歩道を歩いてはいる。
「それが好きなら」
「やっぱりそれで」
「ああ、水羊羹だったらね」
ここで咲が皆に対して述べてきた。落ち着いた顔で。
「山月堂に美味しいの一杯あるわよ」
「そうなんだ、あそこにも」
「じゃあ丁度いいわよね」
「普通の小倉もあれば抹茶もあるしね。他にも一杯あるわよ」
「何か甘いものなら何でもある店なんだな」
「そうね」
咲の言葉を聞いてあらためて感心する一同だった。その品揃えの豊富さに。
「アイスクリームだって美味いしな」
「ソフトクリームもね」
「甘いのなら何だっていける店なんだな」
「ああ、そういえば」
ここで茜はさらに気付いたのだった。というよりかは思い出したのである。
「先生他にドラ焼きが好きみたいよ」
「ドラ焼きもなの」
「そうなのよ。それもね」
好きだというのである。
「何かそれ食べてる時も見たし。江夏先生と一緒に」
「お酒飲みなのに甘いもの好きみたいだな」
「そうだな」
皆彼女の話を聞くうちにわかったのだった。先生はどちらもいけるのである。例えそれが甘いものであっても辛いものであってもである。
「そういえば江夏先生も結構アイス食ってるよな」
「だよな」
皆結構見ていた。
「痩せてるけど結構」
「甘いもの食ってるよな」
「だったら特に気兼ねなく選ぶ?」
「そうする?」
別に水羊羹でもなくともだと。皆考えだしたのである。
「そのドラ焼きでもいいし」
「とりあえず美味しそうなの」
「けれど水羊羹が一番いいと思うわよ」
「そかよ、やっぱり」
「水羊羹なのね」
皆茜の言葉に顔を向けた。
「安全牌ってわけか」
「先生が好き
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