第百五十三話
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第百五十三話 シェスタ
カーミラは昼食の後で雪路をある場所に案内した、そこは会員制の喫茶店でありそこに彼女を案内してから言った。
「ここはお昼寝も出来るの」
「そうなんですね」
「日本ではあまりない習慣だけれど」
「シェスタですね」
「そう、それが出来るの」
この喫茶店では、というのだ。
「だからね」
「今からですか」
「少しね、寝るといいわ」
「寝るとですか」
「お酒も抜けるから」
寝ている間にというのだ。
「時間も過ぎてね」
「では、ですね」
「これから寝るといいわ、それと」
カーミラは雪路に微笑んでさらに話した。
「起きたらね」
「それからはですね」
「お風呂に入りましょう、少し寝たらもうね」
それでというのだ。
「時間も経っていてお酒も抜けて言うなら」
「あっ、二日酔いですね」
「そんな状態になるから」
だからだというのだ。
「ここはね」
「シェスタをすべきですね」
「私は寝ないけれど」
カーミラ自身はというのだ。
「本を読んでおくわ」
「そうされますか」
「ええ、けれど貴女はね」
「寝ればいいですか」
「飲んで寝れば」
それでというのだ。
「随分違うから」
「失恋のことも」
「そう、もうかなり忘れたでしょ」
「そうですね、不思議と」
実際にとだ、雪路も答えた。
「そんな感じです」
「楽しく飲んで食べたらね」
それでというのだ。
「それだけで違うから。それで寝たら」
「余計にいいですね」
「気持ちよく寝て」
そうもしてというのだ。
「忘れるのよ、けれど起きた時は二日酔いみたいになってるから」
「その時はですね」
「また言うわ」
こう笑顔で言ってだった、カーミラは雪路をその喫茶店で寝かせるのだった。
第百五十三話 完
2019・4・25
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