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ドリトル先生と姫路城のお姫様
第七幕その六

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「これは」
「そう思います」
「和食に親しんでいる人に洋食を出す」
 トートーは目を光らせて言いました。
「いい考えだしね」
「しかも国にこだわらないとなると」
 ダブダブはお料理のことから考えています。
「凄い幅になるわね」
「オリーブオイルもあるし」
 ジップはその味も今楽しんでいます。
「美味しいお料理どんどん出せるよ」
「胡椒やソースの使い方も」
 ここで言ったのはホワイティでした。
「洋食は和食にないよさがあるね」
「和食は和食のよさがあるけれど」
「洋食は洋食でね」
 チープサイドの家族も言います。
「素敵な味で」
「絶対に宴に出すといいね」
「イギリス料理はともかくとして」
 ポリネシアもこちらは起きました。
「フランスやイタリア、スペインだとね」
「姫様達も喜んでくれるよ」
 絶対にと言ったチーチーでした。
「間違いなく」
「さて、ではね」
「メニューも考えていく?」
 オシツオサレツは二つの頭でお話します。
「僕達で」
「そうする?」
「他にも色々考えていくべきでも」
 老馬はお料理以外のことも考えています。
「お料理もだね」
「色々なメニューがあるし」
 ガブガブはかなり楽しそうです。
「皆で考えていこうね」
「そちらもね、しかしあの奇麗な姫路城を今以上に奇麗に見せてお姫様達に楽しんでもらうとなるとね」
 まさにと言った先生でした、ウスターソースをかけた鱈のフライで白いご飯を食べています。これがまた美味しいものでした。
 その味を楽しみつつ先生は皆に言うのでした。
「どうしたものかな」
「ううん、音楽に舞にだね」
「あと観劇?」
「こうしたものは先生が提案して」
「皆にやってもらうんだね」
「うん、しかしね」
 それでもと言った先生でした。
「もっとあるね」
「音楽に舞にね」
「観劇以外にも」
「そうなんだね」
「日本のその観劇は格式が高いと」
 それはといいますと。
「能になるんだね」
「あっ、歌舞伎じゃなくて」
「能なんだ」
「そっちなのね」
「うん、他には狂言とかもあるけれど」
 それでもというのです。
「能が第一だよ」
「何か能って独特だよね」
「静かで空間が多い感じだけれど」
「その中に色々あるみたいな」
「そんなものよね」
「そうだね、歌舞伎や狂言も深い世界だけれど」
 それでもとです、先生は今度はとても温かいスープを飲みつつ皆にお話しました。暖かいお部屋の中でそれはとても美味しいです。
「能もだからね」
「凄く難しい気がするけれど」
「徐々に静かに入っていく感じで」
「観ているとね」
「じんとくるね」
「そうだね、お姫様にはね」
 その能のというのです。
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