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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
幕間 服と出会いと
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「……そう、ありがとう」

 さっきと違って、今度は本当に温かい笑顔を浮かべる。うん、この人はこの笑顔が本当に良く似合うなぁ。きっと流も笑ったら似合うんだろうな。
 だけど、私も本当馬鹿だな、今更昔のことを思い出すなんて。あの人はもう関係の無い人。今更どうこう思う人じゃない。うん、もうやめよう今は流達を探すことに専念しよう。

「……いませんね」

「えぇ、移動したのかな?」

 だけど、流の事だ流もフレアちゃんから話を聞いてたら多分ここに来てるはず、だけど……姿が見えない。少し歩いて見ると。

「……あ、叶望さん」

「え?」「あ、流」

 柱の陰のベンチに座っている流と、流の膝枕で眠る女の子……多分この子がフレアちゃんだね、きっと。そう思いながら、フレイさんの顔を見ると、本当に安心したみたいで、自然と顔が微笑んでる。
 うんうん、よかったよかった。
 だけど、なんか流が妙にこなれてるっていうか、母親っぽい感じなんだけど……あれ、なんか流の目が点になった。あ、フレイさんも目が点になった。あ、紹介してないや。

「あ、えっと、流この人がその子の……フレアちゃんのお母さんの」

「へ、あ、えと、フレイ・A・シュタインと言います」

「あ、ご丁寧に、自分は風鈴流と言います……申し訳ないです。フレアちゃんを……その」

「あぁ、いえ、事情は分かってます。本当にありがとうございます」

 優しく微笑みながら頭をさげるフレイさんと、釣られて頭を下げる流。だけど、眠るフレアちゃんに気を使って、起こさないようにゆっくり動く。本当にこなれててなんか凄いな。
 だけど、フレイさんは、もう慣れたようだけど、流はまだ驚いてる。

「あ、そうだ……そのシュタインさん?」

「フレイでいいですよ?」

 ニコニコしながら一言。

「え、あ」

「フレイでいいですよ?」

 もう一度。

「ぅぁ」

「フレイでいいですよ?

「……フレイさん」

「はい?」

 ……フレイさん凄い!
 私まだ名前呼んでもらったこと無いのに……一瞬で呼ばせた……今度私もやってみようかな、でも失敗しそうだけど。ちょっと無理矢理距離を詰めよう! うん、そうしよう。そして、失敗を返上するんだ。

「その、フレアが言っていたんですけど、プレゼントなんていらないから、少しでも一緒にいてほしいって。さっきまで言ってました」

「……はい」

 おずおずと告げる流に対して、それを真摯に受け取るフレイさん。

「だけど、フレイさんの事が大好きで仕方がないみたいですよ」

「……ありがとうね、流さん?」

「いえ」

 ……さん付けで呼べば私も最初の時、あんなに地雷を踏まなくて済んだのかもなー
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