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レーヴァティン
第百十一話 都からその三

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「また四方から攻められやすいしな」
「それだけにでござるな」
「あの街はだ」
「拠点にはしにくいでござる」
「堅城も築けないしな」
 このこともあるというのだ。
「都自体が城だが」
「それでもでござる」
「今言った通りだ、狭い盆地の中にありだ」
 このことが問題だというのだ。
「囲まれると終わりだ」
「後はすぐに餓えるでござる」
「そうなるからだ」
 それだけにというのだ。
「あの街はな」
「とかく拠点にはでござるな」
「しにくい」
 どうしてもというのだ。
「だから大坂のままだ」
「拠点にする場所は」
「それは変えない」
 決してと言うのだった。
「これからもな」
「そうでござるな」
「そしてだ」
 英雄はさらに言った。
「大坂城はな」
「これからもでござるか」
「俺達の本城でさらに堅固にしていく」
「今以上に」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「いざという時はな」
「大坂城において籠城して」
「そして戦う」
「そうするでござるな」
「しかしな」
「ただ籠城しては」
「大坂城だけになるなら」
 その時はというのだ。
「籠城もな」
「しないでござるな」
「大坂城はそれで陥ちた」
 英雄は自分達が起きたその時のことを話した。
「孤城になったが」
「ああ、大坂の陣な」
 その時のことをだ、耕平は話した。
「冬の陣やったな」
「あの時真田幸村は外で戦おうとしたが」
 そう主張したのだ。
「しかしな」
「あれはな」
 耕平は大坂の陣について残念そうに話した。
「淀殿がな」
「あの女がな」
「政も戦も何も知らんかった」
「世間知らずでもあってな」
「ほんまに何も知らんかった」
 それが為にというのだ。
「大坂城が天下の堅城とだけ言うてな」
「それで難攻不落だと言ってだ」
「籠城したわ」
 そこにいれば負けることはないと言ってだ、幸村以外の者も城から出て戦うことを主張したがである。
「それでや」
「冬の陣は講和となるが」
「それがな」
「大砲を撃ち込まれた」
 英雄も重視しているこれを使われたのだ。
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