ターン12 鉄砲水の異邦人
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身をリリースしてユニゾンビを特殊召喚。ユニゾンビの効果で自身を対象に馬頭鬼を墓地に送り、そのレベルを4に。そして馬頭鬼の効果を、陰者を対象として発動!」
「このお姉様の動き、さっきと同じ……」
「ああ。しかも、今度は1ターン目と違って墓地リソースだけで回してるからな。さっきよりもっとひどい」
目まぐるしくモンスターたちが動き回るその光景は、先攻1ターン目のリフレイン。ひとたびこの流れが完成すればデッキ内のユニゾンビ及び馬頭鬼が切れるまで毎ターンこの動きが可能となる、これまたアンデット族の常套手段である。
ユニゾンビ 攻1300
不知火の陰者 攻500
KYOUTOUウォーターフロント(2)→(3)
「レベル4の不知火の陰者に、レベル4となったユニゾンビをチューニング!戦場切り裂く妖の太刀よ、冥府に惑いし亡者を祓え!シンクロ召喚、戦神−不知火!」
それは、両の手にそれぞれ形の違う二振りの刀を握る銀髪の和装剣士。赤い上着が風もないのにゆらりとはためくと、そこに描かれた揺れる炎の意匠に動きを合わせるかのようにその刀身を伝い浄化の炎が空中に高熱の軌跡を描く。
☆4+☆4=☆8
戦神−不知火 攻3000
KYOUTOUウォーターフロント(3)→(5)
「攻撃力3000のシンクロモンスター……だけど、このシンクロ召喚によってウォーターフロントの壊獣カウンターはマックスの5つまで貯まった」
「そんなもん承知の上さ。それに、3000どころじゃ済まないね。戦神は特殊召喚に成功した時、墓地のアンデット1体を除外することで1ターンだけその攻撃力を吸収することができる。アタシが選ぶユニゾンビは攻撃力1300……不知火流・火鼠の皮衣!」
戦神−不知火 攻3000→4300
「手札1枚も使わずに、1ターンだけとはいえ攻撃力4300とはね。正直、すっごく嬉しいよ」
「あん?」
単純な数値だけの強さとはいえ、初期ライフをも上回る4300もの打点。しかしそれを前にしてなお清明は恐怖するでもなく、むしろ喜びを抑えきれないとばかりにその目を輝かせる。
「やっぱり、僕の思った通りだ。こんなに世界は広いんだから、まだまだ僕の知らないとんでもなく強いデュエリストが星の数ほどいるはずだって。偶然とはいえここに来て、お姉さんみたいな人とデュエルができて。本当に心底、僕は嬉しいよ」
妙に引っかかる物言いではあるが、糸巻には目の前の少年がいわんとしていることの本質はよく理解できた。そしてその理解と同時に、どこか親近感に似たものを抱く。
ああ、この子供はアタシと同じなんだ。デュエルに魅入られて骨の髄まで闘争に浸かり、そこに幸福を見出すタイプの戦闘狂。戦い続ける限りどこまでも強くな
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