ターン12 鉄砲水の異邦人
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そめるのみだ。
「誰と喋ってんだお前。まあ一応教えといてやるが、ドーハスーラはアンデット族の効果発動に反応して、2つの効果から1つを選択して発動できる。今アタシが使ったのはそのうちの1つ、発動した効果を無効とする能力だ」
「ああうん、そうらしいね……でも!まだ僕にはスパイダー・シャークがいる、この子がいる限りドーハスーラの攻撃は僕のモンスターに届かない!」
「確かにな。だがスパイダー・シャークの能力は攻撃宣言時にしか発動できない、ならその前に潰してやるまでだ。墓地から馬頭鬼の効果発動、このカードを除外してもう1体の馬頭鬼を蘇生する……そしてこの効果に反応して、ドーハスーラの効果を発動!アンデット族が効果を使用した時、互いの場か墓地に存在するモンスター1体を選んで除外する!」
「除外じゃあ、ラスト・リザレクションも使えない……!」
息を呑む清明の前で、ドーハスーラが今一度その杖を振る。いまだその杖の周りに浮遊していた残り半分の死霊どもが、今度はアンデットワールドの主の命に合わせて明確な敵意と共にスパイダー・シャークの全身に絡みついていく。鰭や尾を動かしてどうにか振り払おうとするスパイダー・シャークだったが、実体を持たない死霊には何の意味もなくその体が大量の死霊を道連れに消えていった。
馬頭鬼 攻1700
「これでドーハスーラの効果も打ち止め……だが、この馬頭鬼を縛るための壊獣カウンターはもう残ってない」
「ぐ……」
「もう今度こそ、何もないみたいだな。まあアタシ相手によく粘った方だ、なかなか燃えられたぜ。バトル、ドーハスーラでクモグスに攻撃!」
死霊王 ドーハスーラ 攻2800→粘糸壊獣クモグス 攻2400(破壊)
清明 LP1400→1000
「これでとどめだ、馬頭鬼でダイレクトアタック!」
馬の頭を持つ冥界の門番が、手にした大斧を無慈悲に振り下ろす。勝負は、決した。
馬頭鬼 攻1700→清明(直接攻撃)
清明 LP1000→0
「……っだぁー、負けたーっ!」
「ああ、相手が悪かったと思っときな」
悔しそうに、しかし清々しく言い切って笑う清明に、糸巻も不敵な笑顔を返す。そして互いの健闘を認めあったデュエリスト2人がひとしきり笑ったところで、ふっと真面目な顔に戻る。
「しかし、どうしよっかね。はっきり言って僕としては、最悪手伝ってくれなくてもいいから邪魔さえしないでもらえればそれでいいんだけど」
最初に口火を切ったのは、清明だった。邪魔しないで、というのは、やはりすべての発端となった幽霊騒ぎ……彼の言う精霊についての件だろう。デュエルを挑んでおいて負けた以上、もはや彼に決定権はない。しかしそう告げる彼の眼はどこまでも真剣そのものであり、よほどの
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