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遊戯王BV〜摩天楼の四方山話〜
ターン12 鉄砲水の異邦人
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「なかなか面白かったが、これでラストだな。PSYフレームロード・Ωでダイレクトアタック!」

 サイキック戦士が伸ばした手の平から空気がねじれるほどに強大な念動波を放ち、最後の追撃にかかる。この瞬間、場を支配しているのは完全に糸巻だった。もうこれで終わるだろう……誰もがそう思った。ただひとり、彼を除いては。

「永続トラップ発動、バブル・ブリンガー!このカードが場に存在する限り、互いにレベル4以上のモンスターでのダイレクトアタックは宣言できない!」

 立ち上る泡の壁が、念力の波に大きく揺れ動きながらも割れることなくその勢いを弱めて逸らす。そして糸巻の場に、これ以上追加攻撃が可能なモンスターはいない。墓地に目をやっても、バブル・ブリンガーの発動をトリガーとして出てくるはずのレアンコイリアはガメシエルによって除外されている。大きく肩で息をしながらも、清明は自らのライフを次のターンに繋いでみせたのだ。

「……やるじゃねえか。ターンエンドだよ」
「お褒めにあずかりまして。じゃあ反撃と洒落込もう、ドロー!」

 彼の手札は、このドローを含め残り3枚。そしてKYOUTOUウォーターフロントの効果は……糸巻が、何かされる前に先手を打って動き出す。

「このスタンバイフェイズにΩの効果を発動、また除外された馬頭鬼を墓地に。さらにアノマロカリスはトラップをオーバーレイ・ユニットに持つとき、相手ターンでもその効果を発動できる。ロスト・ヴァンブレイズを取り除き、バブル・ブリンガーを破壊!」

 三度振るわれたその鋏から放たれた衝撃波が、Ωの攻撃でもびくともしなかった泡の壁をいともたやすく切り裂く。しかしそれに呼応して、廃墟と化したはずの灯台に4つ目の光が灯った。そしてその光は、冥府から現世への境界をも越えて大宇宙の彼方から侵略者たちを呼び寄せる。

 バージェストマ・アノマロカリス(2)→(1)
 KYOUTOUウォーターフロント(3)→(4)

「ならまずは1ターンに1度、壊獣カウンターが3つ以上存在するウォーターフロントの効果を発動。デッキから壊獣を手札に呼び寄せる、さあ来い多次元壊獣ラディアン!」
「Ωの効果は……いや、使わない方がよさそうだな。さあ、今度は逃げも隠れもしないぜ」
「その意気やよし、ってね。グレイドルの寄生か、壊獣のリリースか……多分どっちかを警戒してのアノマロカリスの早撃ちだったんだろうけど……ま、やられたもんは仕方ないか。アノマロカリスをリリースして多次元壊獣ラディアンをそっちのフィールドに、そして相手フィールドに存在する壊獣反応に呼応して手札の粘糸壊獣クモグスを僕のフィールドに、それぞれ特殊召喚する!」

 多次元壊獣ラディアン 攻2800 悪魔族→アンデット族
 粘糸壊獣クモグス 
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