第百五十二話
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第百五十二話 デザートの時も
雪路もカーミラもイカ墨のスパゲティも楽しんだ、そしてデザートのケーキを楽しんだがその時にだ。
赤ワインの残りを見てだ、カーミラは雪路に微笑んで言った。
「ではね」
「ケーキの時もですね」
「飲みましょう、けれど」
「はい、十時に一本空けて」
「朝はシャンパンでね」
「もうかなりですね」
かなり緩くなった顔でだ、雪路は言った。
「酔ってますね」
「そうね、それも無理ないわ」
「ワイン四本以上空けていますね」
「貴女はね、私は朝もっと飲んでいたから」
それでというのだ。
「五本分はね」
「飲んでおられますか」
「そうよ、けれど私は平気よ」
「お酒お強いですか」
「自信があるわ、むしろ酔わない方なの」
「幾ら飲まれても」
「そう、酔い潰れることもね」
そうしたこともというのだ。
「ないわ」
「そうですか、では」
「ええ、このワインも」
そろそろ限界の雪路に言うのだった。
「飲むわ」
「それでは」
「お昼の後は」
「どうしますか?」
「少し寝ましょう」
カーミラは今度はこう提案した。
「そして起きてからね」
「飲むんですね」
「いえ、お風呂に入って」
そうしてというのだ。
「お酒を抜いて気持ちもすっきりさせて」
「そうしてですか」
「夜また飲みましょう」
「夜も飲みますね」
「ワインをね、今度はステーキがいいわね」
「夜はステーキですか」
「それを食べながら」
そうしつつというのだ。
「飲みましょう」
「夜もですね」
「お昼寝とお風呂の後で」
こう言いつつケーキを食べる、そしてケーキの時も赤ワインを飲むのだった。ケーキとワインもよく合っていた。
第百五十二話 完
2019・4・18
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