第六幕その四
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「先生は妖怪にも縁が出来ましたから」
「だからなんだ」
「はい、ひょっとしたらですが」
それでもというのです。
「お姫様にもです」
「会うかも知れないんだね」
「これまでは確かにお会いしませんでしたけれど」
「今回ひょっとしたら」
「あくまでひょっとしたらですが」
可能性は非常に少なくてもというのです。
「有り得ますよ」
「そうなるかな」
「というかお姫様って元旦にしか出ないって言われていますけれど」
「天守物語はお正月かっていうと」
「違いますよね」
「その辺りはお姫様次第だね」
お姫様が出たいと思うか思わないかという問題だというのです。
「本当に」
「そうですね、それじゃあ」
「うん、お姫様が出たいと思えば」
「出て来るから」
「若しかしたらね」
「先生もお会いするかも知れないですよ」
「若しそうなったら」
それならと言った先生でした。
「僕は光栄だね」
「兵庫の妖怪の総大将さんとお会い出来てですね」
「そう思うよ」
絶対にというのです。
「その時はね」
「そして僕達も」
「そうだね、トミーもね」
「そう思えますね、ただ」
「ただっていうと」
「いえ、何かあのお姫様ティターニアみたいに思えてきました」
ここまでお話してです、トミーはシェークスピアの作品に出て来たこの登場人物を思い出しました。
「妖精の女王の」
「真夏の夜の夢に出て来たね」
「あの女王様にちょっと」
「イギリス人から見るとね」
「何か似た感じがしますね」
「そうだね、人ならざる種族の主だからね」
「それも女性の」
このことからというのです。
「そうも思えますね」
「そうだね、言われてみればね」
「先生もですね」
「違う部分も多いけれど」
「同じ様な存在ですね」
「そうだね、ただ妖精とキリスト教は相反する様に思われているけれど」
「悪魔だとも考えられたりしましたね」
時代によってはそうだったのです。
「そもそもケルト神話からの存在で」
「キリスト教とはまた違うよ、けれどね」
「日本の妖怪は神道や仏教とも関係が深いですね」
「そう、当然皇室ともね」
「神道の中心には皇室がおられますから」
日本の皇室がです。
「そうなっていますね」
「日本ではね」
「その辺りは本当にイギリスと違いますね」
「日本は神話は現代にもつながっているよ」
「古事記や日本書紀だと」
「そう、自然とね」
そうもなっているというのです。
「神話の時代から神武帝が出て来られて」
「そしてですね」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「妖怪についてもね」
「皇室と関係が深いことが」
「イギリスと違うよ」
「ティターニアそしてオベローンがイギリス王室と関係があ
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