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ドリトル先生と姫路城のお姫様
第六幕その二

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「城主さんじゃないとね」
「どうしたのかな」
「うん、それなら知事さんは」
「ああ、兵庫県の行政のトップだね」
「それか姫路市の市長さんは」
 この人はといいますと。
「どうかな」
「そうだね、公には言われないけれど」
「それでもだね」
「ひょっとしたらね」
 こう前置きしてお話する先生でした。
「お二人はお会いしているかもね」
「それも歴代のね」
「うん、日本は妖怪や幽霊は否定している様でね」
「違うところがあるね」
「特に幽霊、中でも怨霊をね」
 こちらの存在をというのです。
「今でも気にしているね」
「そうした国だよね」
「京都自体が怨霊の結界だしね」
「そうだね、じゃあね」
「だからだね」
「そう、それでね」
 まさにというのです。
「妖怪にしてもね」
「否定しきっていないんだ」
「否定している様で実際にいる」
「そう考えている人が多いね」
「日本人の信仰はぼんやりしている様で強いんだ」
 先生は日本人の信仰についてもお話しました。
「神様仏様へのね」
「そして神様となると」
「そう、神様と妖怪の違いは紙一重だから」
 そうしたお国だからというのです。
「妖怪への考えもね」
「否定しきっていないんだ」
「そうしたお国だから」
「あのお姫様にしても」
「否定しきっていないよ」
「それじゃあ知事さんも市長さんも」
「ひょっとしたらだけれどね」
 そして公にはしていないけれどというのです。
「お会いしているかもね」
「そうなんだね」
「ひょっとしたらね」
「というかそうじゃないの?」
 ここでホワイティが言ってきました、皆で木造の天守閣、武骨でいて何処か気品があるその中を見つつお話します。
「日本だとね」
「普通に誰でも神社やお寺にお参りしてるし」
 ガブガブも言います。
「何かあったらね」
「もうお祭りがあればごく普通にだし」
 今度はチーチーが言いました。
「神社やお寺に行くから」
「皇室の方なんてね」
 トートーは日本のこの方々のお話をします。
「もう神事がお仕事だからね」
「そういうのを考えたら」
 ポリネシアも言うことでした。
「この兵庫県でもおかしくないんじゃ」
「そして姫路市でもね」
 ダブダブも言います。
「兵庫県って西宮大社もあるしそっちもかしら」
「政治家として公にお参りしてあれこれ言うことは出来なくても」
 それでもと言う老馬でした。
「お会いする位は出来るね」
「この天守閣に来るなんて」
「普通に出来るしね」
 チープサイドの家族もお話します。
「知事さんも市長さんも」
「するなって言われてないから」
「そうというかそこまで言うとか」
 まさにと言うジップでした。
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