第7章:神界大戦
第210話「洗脳と抵抗」
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「う、ぐ、ぁあ……!」
「すずか……!」
蹲り、何かを抑えるような仕草をしながら呻くすずか。
そんなすずかを、傍にいたアリサが心配する。
「はやてちゃん!皆!」
「ユーリ!」
「とこよ!紫陽!」
「神夜まで……!」
すずかだけじゃなく、他にも同じように苦しんでいるのを、傍にいる者が心配していた。
「ッ……離れて!」
心配し、油断していた。
それ故に、すぐに反応できたのはサーラと鈴だけだった。
「っぐ……!」
「きゃあっ!?」
苦しんでいたはずのすずか達が、振り払うように霊力及び魔力を放出する。
ユーリに至っては、魄翼を使ってサーラを潰そうとしていた。
その攻撃に、サーラ以外は咄嗟の防御の上から吹き飛ばされた。
唯一、サーラはアロンダイトで攻撃を凌いでいた。
「すずか!?何を……」
「………」
「ッ!?(魔眼!?しまっ……!?)」
何とか体勢を立て直し、アリサはすずかに問い質そうとする。
しかし、すずかは無言でそのまま魔眼を発動させた。
「(っ、これ、思考が……まさか、精神干渉!?すずか、トラウマだったはずじゃ……いえ、それよりも、まずい、いや、やめ、ぁ……)」
すずかの魔眼は、夜の一族として魅了……つまり精神干渉も可能だ。
魅了されていた経験から、その力は使わないようにしていたが、それを容赦なくアリサへと使っていた。
「させない!」
対策の霊術が間に合わず、心を掻き乱されそうになる。
その時、アリシアが割込み、魔眼を中断させた。
「……っ、アリサ!」
―――“心身治癒”
すぐに術式を編み、僅かにでも精神を掻き乱されたアリサを治療する。
体だけでなく、心も治癒する霊術なため、アリサはすぐに落ち着いた。
「すずか、なんで……!?」
「『洗脳だ。イリスによって、何人かが一瞬で洗脳された。気をつけろ』」
「『優輝!?洗脳って……!』」
伝心によって、優輝からすずかは洗脳されていると伝えられる。
アリシアがどういうことなのか聞き返そうとするが、優輝の方でも戦闘が再開されたため、結局聞けずに伝心は途切れてしまう。
「っ……アリサ!とにかくすずかを止めるよ!」
「……いえ、アリシアは別の所に手を回して」
とにかくすずかを止めようと、アリサに呼びかけるアリシア。
しかし、アリサはそれを制し、他へ助力へ行くように言う。
「忘れたの?今ここには、神々どころか黒幕もいる。……こっちにはあまり人員は割けないのよ。だから、あたしだけですずかを止めるわ」
「アリサ……!?……っ、確かに……
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