第七章
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「私も言いますが」
「全く以てだな」
「そう言います」
「そうだな、あの者達は救われるが」
「その気質はですね」
「何とかならんか」
ゼウスは飲みつつ言った。
「本当にな」
「困ったことですね」
「そうだ、これでは今の危機を乗り越えてな」
そしてというのだ。
「難を逃れてもだ」
「また危機が起これば」
「どうなるか」
「知れたものではないわ」
ゼウスは今度はハムを食べた、そうしながらまた飲むのだった。そして次の日二日酔いで死にそうになった。
やがてギリシアはEUからまた支援があって何とか救われる道が出て来た、ギリシアの者達はこれはよかったとなったが。
ゼウスはオリンポスの主神の座で醒めた目で言った。
「もう助けんぞ」
「そうですか」
「一度痛い目に遭えばいい」
こうヘルメスに言った。
「そして反省しろ」
「そう思われますか」
「あんな連中はだ」
「一度ですか」
「痛い目に遭ってだ」
そうしてというのだ。
「反省すればいい」
「だからですね」
「もうだ」
それこそと言うのだった。
「わしは助けない」
「例え何があっても」
「そうだ、今回でわかった」
今のギリシアの者達についてというのだ。
「怠け者過ぎる、箱位開けろ」
「もうそこに尽きますか」
「危機感を持て、仕事の内容も考えろ」
幾ら労働時間が欧州の中では長めでもというのだ。
「そしてだ」
「しっかりとですね」
「自分達で危機に向かえ」
「もうそれに尽きますか」
「そうだ、今度何かあればな」
その時はと言ってだ、ゼウスは醒めた目のままでいた。そうして別のことに対して関心を向けるのだった。
パンドラの箱 完
201・4・16
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