葉のない所に火は立たぬ
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ているときもそのあとも涼香ではなく巡と明季葉を見ていた。まるで涼香の話に関心がなく、二人の顔色をうかがうのが一番だとばかりに。
「この旅を関するルールを決めたのも、旅に出る人を選んだのも四葉……だから、もしかしたら……」
「一連の違和感の糸を裏で引いてるのも、四葉かもしれない……?」
奏海が四葉とのつながりがあるとしたら、自分のことも既に知っていて言い含められていたからこそあっさり受け入れたことも考えられる。
「明季葉から、話したいことはこれだけ……聞いてくれて、ありがとう」
「いえ……驚いたけど、お礼を言うのはこっちよ。お互い目的があるんだし……気づいたことがあったら話し合いましょう」
明季葉の旅の目的と、奏海への疑問。この二つが四葉とどう絡むのかはわからない。だが涼香一人で抱え込むよりも話す相手が出来たことは内心安堵していた。旅に出るまでの一年間は、誰にも話したくなかったし関わろうともしていなかったから。
(――――ッ!!)
その時、涼香の頭の中を炎が大きく弾けたような感覚が襲った。
燃やし尽くした心は、また、燃え上がる。そう、何度でも。
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