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ある晴れた日に
478部分:夕星の歌その十八
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ると思うけれど」
「そういえばね」
「前にもこんな話をしたことが」
 咲と凛がそのことを思い出した。
「そうした連中がいるってことは」
「話したわよね」
「そのデータもあるから」
 竹山はそれもあるというのだった。
「よかったらネットから出して来るけれど」
「ああ、それはいいから」
「あまりっていうか全然見たかねえよ」
 静華も春華もそれは断った。それは彼女だけでなく皆も同じであった。
「そういうの見ても」
「気分が悪くなるだけだろ」
「確かに見ていて気分のよくなるものじゃないよ」
 そのことは竹山も認めた。どうしてもである。
「絶対にね」
「そうだろうね」
 桐生は竹山の今の言葉に頷いた。
「サイコパスっていう言葉自体にいい響きがないからね」
「インターネットじゃすぐに調べられるけれどあまりお勧めもしないから」
「そう。だったら僕もね」
 桐生も暗く思い詰めた顔で返した。
「止めておくよ」
「それがいいよ。できるだけね」
 こう皆に話すのだった。そうして今も彼等はこれからどうしていくのか考えていた。彼等なりにクラスを、そして皆を考えているのだった。


夕星の歌   完


                  2009・9・21

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