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ある晴れた日に
477部分:夕星の歌その十七
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夕星の歌その十七

「誰でもね」
「そうよね。あと弱点って言えば」
 女の子同士による物騒な話が続く。
「鎖骨とかいいわよね」
「そこを折っても動けないのよね」
 静華はここでも楽しそうに語るのだった。
「もうそれだけでね」
「そうそう」
「ねえ静華」
 凛が今の彼女の言葉を聞いて心配そうな顔で話に加わってきた。
「あんた本当に活人拳なの?」
「だからそうだけれど」
「何かさっきから物騒な話してるし」
「けれど事実は事実よ」
「少年だって」
 今度は明日夢に顔を向けて言う凛だった。
「そんなにお客さんやばいの?スタープラチナって」
「時々虎が出るのよ」
 つまりは酔っ払いということである。カラオケや居酒屋をやっているとどうしてもそうした存在は出て来るのである。避けられない話だ。
「時々だけれどね」
「そうなの。やっぱり出るの」
「だって皆飲むから」
 これはこのクラスの面々は誰でも自覚できることだった。実際に誰もが馬の如く飲んでいるのがこのクラスの常であるからである。
「そういう人も出るのよ」
「難儀な話ね」
「まあそれでも今まで薬やってる人はいなかったけれど」
 こんな話もするのだった。
「そういう人はね」
「ってそれ犯罪じゃねえかよ」
 野本がそれを聞いてすぐに顔を顰めさせて言った。
「ヤクはねえだろ、ヤクはよ」
「けれど最近出回ってるって聞くぜ」
「だよな」
 野茂と坂上はここで言った。
「この町じゃどうかわからないけれどな」
「結構流行ってるんだろ?学生の間でもな」
「そうらしいね」
 ここでまた竹山が出た。
「噂によればだけれどね」
「まあ噂だけれどな」
「それでもな」
「ネットとかでも話あるしね」
 竹山はこの件についてもインターネットを出してきた。
「そっちでも結構話題になってるよ」
「確かあれだろ?」
「ネットで密売されてるんだろ?」
 佐々と坪本はこのことを知っているのだった。
「それでも問題になってるんだろ?」
「覚醒剤もあるんだってな」
「結構色々売ってるみたいだね」
 竹山はこのことも皆に話すのだった。
「やっぱり。女の子に打ってそれで苦しめたりする遊びもあるんだって」
「反吐が出るわね」
「全く」
 それを聞いた恵美と茜は吐き捨てるようにして言った。
「そんなことする人間がいるのはね」
「それだけで虫唾が走るけれど」
「とにかくだけれど」
 咲が最後に言った。
「何か世の中って。色々やばいこともあるのね」
「だよな。音無は何とか立ち直った見てえだけれどその他にも色々とな」
「未晴もまだ戻って来ないし」
 春華と奈々瀬も言う。
「気をつけるか、やっぱ」
「皆でできるだけ帰ってスタンガンも持っておく?」
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