外伝〜アルスター襲撃〜 後篇
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に頭を下げて感謝の言葉を述べた。
その後エステル達はオーレリア将軍の実家である”ルグィン伯爵家”が所有しているオーレリア将軍専用飛行艇―――”バルクルーサ号”でクロスベルへと護送するラマール領邦軍と共にクロスベルに向かう事となり、”バルクルーサ号”がクロスベルへと向かい始めるとエステル達はジェダル達と対面して互いに自己紹介をした後ゼムリア大陸と”ディル=リフィーナ”の関係について説明した。
〜バルクルーサ号・ブリーフィングルーム〜
「い、異世界と私達の世界―――”ディル=リフィーナ”が繋がっていたって………ううっ、案の定私の嫌な予感が的中しちゃったよ〜…………これじゃあ、”英傑人形”探しどころじゃないよ〜…………」
「ふふっ、しかもその世界を繋ぐ”門”を管理しているのはよりにもよって”メンフィル”とはね。光陣営のリリカからしたら、グラセスタに帰るためにメンフィルに頼らなければならない事に”色々”と思う所はあるんじゃないの?」
「別に私は”メンフィル”については知識として知っている程度で、思う所等はないのですが…………」
「二人はその”メンフィル”とやらを知っているのか?」
エステル達から事情を聞き終えたフィアは疲れた表情で溜息を吐き、興味ありげな表情を浮かべたフルーレティに話を振られたリリカは困った表情で答え、二人の会話内容が気になったジェダルは二人に”メンフィル”の事について訊ねた。
「知っているも何も”メンフィル”はサマラとも親交があった国だから、リクシュマ様に仕えていた私も”メンフィル”の存在くらいは知っているよ。」
「サマラと親交があった国という事は”闇陣営”の国か?」
「いえ、メンフィル帝国は少々特殊な国でして…………先程フルーレティさんも言ったようにサマラ魔族国に加えて”闇陣営”の国家であるベルガラード王国とも親交がある事から”闇陣営”の国家と見られがちですが…………メンフィル帝国は”光と闇の共存”を掲げていて、遥か昔から”光”と”闇”に分かれて争っている世界である”ディル=リフィーナ”にとってはとても珍しい大国なんです。」
「”光と闇の共存”という事は例えば、この身のような天使が魔族と共存しているのでしょうか?」
フルーレティの話を聞いてある事を推測したジェダルの推測を否定したリリカの説明を聞いたユリーシャは疑問を口にした。
「うん、天使族の人達は数は少ないらしいけどメンフィルに所属している人達はいるらしいし、”光陣営”の宗教―――例えば”癒しの女神”や”交易の神”の聖堂もメンフィルにあるわよ。」
「ちなみにメンフィル帝国の皇族の一人―――ティア皇女殿下は母親が”癒しの女神”教の司祭だった方でご自身も”癒しの女神”の司祭を務めて
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