第二章
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拳銃も散弾銃も機関銃も自動小銃もです。黒バットには全く当たりません。黒バットはお空を素早く飛んで身体を透明にしたり分身の術を使ったりしてです。
銃弾をかわしてしまいます、そうして目から怪光線を出したりステッキの宝石の部分から稲妻を出してです。
お巡りさん達も自衛官の人達も寄せ付けません、この状況に皆困ってしまいました。もう黒バットを倒せないのではと思いましたが。
ここで、です。新宿のある高いビルの一番上からです。あの笑い声が聞こえてきました。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「この笑い声は!」
「まさか!」
「あのビルの上か!」
「あそこか!」
皆その笑い声の方を見ますと。
そこに黄金バットがいました、黄金バットは闇夜の中でも金色に輝く全身でマントを羽織って両手を腰にやっていました。
そうしてです、右手にステッキを出すとです。
ひらりと舞い降りて黒バットの前に出て来ました、そうして右手に持っているステッキをサーベルの様に使い。
黒バットと空中を舞いつつ激しい一騎打ちを繰り広げました、両者はまるで華麗な舞を舞う様に闘いを繰り広げ。
遂に黒バットのステッキが黄金バットのステッキの一撃で粉々に砕け散ってしまいました、それを見た黒バットは敗北を悟ったのか。
左手でマントを動かし自分の身体を包んでです、悔しそうにその場から姿を消しました。後に残ったのは黄金バットだけとなりました。
ですがその黄金バットもです、闇夜を照らすお月様に向かってです。
颯爽と飛んでいき姿を消しました、ですが皆わかっていました。
「今回も助かった」
「黄金バットに助けられたぞ」
「よかったよ」
「お陰で助かった」
「大変な損害が出たけれど」
それでもというのです。
「犠牲者が出るまでに何とかなった」
「全ては黄金バットのお陰だ」
「黄金バット有り難う」
「今回も有り難う」
皆黄金バットに心から感謝しました、ですが黄金バットは皆のその声は聴きませんでした。まるでそんなことよりも困っている人達を助けることこそが自分の義務であるかの様に。
黄金バット第二十七話 完
2019・3・3
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