第六章
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邪神も倒れた、巨体が背中からどう、と山に倒れるとそのまま姿を消してとんでもない量の金塊に変わった。その金塊を見てニキータは言った。
「身体が黄金とエメラルドだけあってな」
「それだけにやね」
「物凄い量の金塊やな」
「これだけあったら」
それこそとだ、マリアもその金塊を見て言った。
「十星連合の軍事費一年分位ない?」
「それ位あるかもな」
実際にとだ、ニキータも言った。
「ほんまに」
「そやな、ほなな」
「この金塊拾って」
「それで国庫に収めて」
二人共金銭欲は然程ではない、それで言うのだった。
「それでな」
「国庫が潤うわ」
「この金塊の分な」
二人は実際に金塊を集めそのうえでまた山を幾つも越えてそうしてカリに戻った、街に戻るとすぐに市役所に事態を報告してだった。
金塊も出して市役所だけでなく国庫にも収めてもらった、市長は二人に心から感謝の意を述べて全ては終わった。
邪神を巡る騒動が終わったのを見届けてからだった、ニキータはマリアをカリの居酒屋に案内した。そうしてだった。
薄焼きの玉蜀黍のパンであるアレバ、ジャガイモをベースに鶏肉や野菜に玉蜀黍を入れたコンソメスープにレモン汁をかけたアボガドに生クリームを乗せたスープであるアヒアコ、大蒜に玉葱と人参を入れて香辛料で味付けした鶏肉の炊き込みご飯アロスコンボーヨ、豚バラ肉を水と塩で煮た後でカリカリに焼いたチチャロン、インゲン豆のコロンビア風の煮豆、鶏のモモ肉のガーリックソルト焼き、ココナッツパンプティングをデザートに頼み酒は赤のサンガリアを注文した。そうしたものを飲み食いしていると。
ニキータの手にあるものが宿った、それは何かというと。
中南米の女の服だった、伝統的な神話に出て来る様なもので眩い輝きを見せている。ニキータはその服を手に自分の心の中に語り掛けてくる言葉をマリアに話した。
「これはチャスカの衣や」
「インカの金星の女神やね」
「そや、かなり高い防御力を持ってて」
ニキータはさらに話した。
「あたしが弾き返せって思ったら」
「何をや?」
「敵が仕掛けてきた術をな」
「それをやね」
「弾き返す」
それが出来るというのだ。
「倍にしてな」
「そう出来るんやね」
「そや、これは凄い神具が手に入ったわ」
「ほんまやね」
「それでな」
ニキータはさらに話した、心の中に語り掛けてくる言葉をそのまま。
「あたし自身も神託を適えて」
「それでやね」
「全体的に一回り強くなった」
「そうなったんやね」
「そやからな」
それでとだ、ニキータは豚肉を手に取ってそれにかぶりつきながら話した。
「これからもな、出来るだけな」
「難儀にならんことを願いながらやね」
「そうしながらな」
まさにと言うのだ
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