第五章
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「ほんま民はま」
「苦しんだんやね」
「重労働に重税でな」
「生きてられん位やったやろな」
「そや、それでな」
「民も立ち上がって神々も民に力を貸して」
「戦いになった、しかし」
それでもとだ、ニキータは言うのだった。
「それでも邪神は倒せんで」
「封印する位やったな」
「それが限界やったらしいな、それでな」
「今からやな」
「その邪神がおるかどうか探そうか、封印が壊れてても」
ニキータは尚も難儀は親だと思いつつ話した。
「邪神が復活してないなら」
「ええということで」
「封印を修理して」
そうしてというのだ。
「戻ろうな」
「まあそれで済めば」
それならとだ、マリアも賛成して述べた。
「確かにええね」
「そやろ、ほんまに」
「あの、ご主人」
ここでだ、猫がニキータに言ってきた。見れば。
山の頂上に全長百メートルはある黄金で出来た身体にエメラルドの目と歯を持つ巨人がいた、着ている服は古代の中南米の殆ど腰巻だけの服でありそれも黄金だった。髪の毛も黄金で眩いまでに輝いている。
その巨人を右の前足で指し示しつつ主に言うのだった。
「あの巨人が邪神じゃないですか?」
「あれはまさか」
その巨人を見てだ、ニキータはうんざりとした顔で言った。
「ウグブ=カキシュちゃうんか」
「そやね、神話の姿そのままや」
マリアもその巨人を見て言った。
「あれは」
「暴政を敷いた邪神ってウグブ=カキシュやったんか」
「どう見ても」
「確かにそういうことする奴や」
起きた世界での神話から考えるとだ、ニキータは頷いた。
「ほんまにな」
「暴政敷くタイプやね」
「傲岸不遜やったしな」
「それで邪神かっていうと」
「そう言ってもええし」
「ほな実際に」
「邪神はあの巨人やな」
二人でこう話してだった、そのうえで。
ニキータはマリアと猫にこう言った。
「ちょっと巨人の目を引き付けてな」
「私等はやね」
「そうすればいいのですね」
「そや、それであたしがあいつの目と歯にや」
この二つの場所にというのだ。
「思いきり攻撃仕掛けるわ、獣の術も使ってな」
「青魔術師としてやね」
「そうするわ、ほなな」
「今からやね」
「邪神倒すわ、しかし何で古代あの邪神を倒せんかったかわかったわ」
ニキータはマリアにこのことも話した、見れば巨人もニキータ達の存在に気付いてこちらに向かって山の頂上から降りてきている。
「あいつの弱点知らんでな」
「倒せへんで」
「封印するしかなかったんや」
「そういうことやね」
「目と歯が弱点やのに」
ニキータは神話の知識からこのことを知っているのだ、他ならぬ彼女達の地域である中南米の神話であるので。
「そこを攻めんとな」
「倒
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