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レーヴァティン
第百九話 書の収集その十
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「出来るだけね」
「楽にか」
「そうだよ、戦わないで済むならね」
「それでいいか」
「そして戦うならね」
 そうしなければならないならというのだ。
「それでいいよ」
「そうか、ならな」
「行っていいね」
「そうしてくれ、それと淡路もな」
「ああ、あの島もたいな」
 今度は香織が答えた。
「しっかりとたいな」
「そうだ、抑える」
 この島もというのだ。
「そうしてだ」
「そのうえでとよ」
「瀬戸内の東を抑える」
 この湖をというのだ。
「そうする」
「そちらもたいな」
「手は全て打ってだ」
 そしてというのだ。
「ことを進めないといけないからな」
「そういうことたいな」
「ではだ」 
「淡路は私が行くとよ」
 明るい笑顔でだ、香織は英雄に答えた。
「そうするとよ」
「ではな」
「今から出るたい」
「周りの国を全て抑えてからだ」
 そのうえでとだ、英雄は仲間達にあらためて述べた。
「それからだ」
「近江攻めたいな」
「そうする」
 こう言ってだ、そのうえで。
 英雄は桜子と香織をそれぞれ丹波と淡路に送ってそれぞれの場所を抑えさせた、伊勢には幸正をそして伊賀には耕平を送ったが。
 彼は残った面々に難しい顔で述べた。
「時がかかることはな」
「仕方ないですか」
「そう考えている」
 紅葉の言葉に答えた。
「そのことはな」
「時がかかってもですね」
「それでもだ」
「一つ一つの国人達を抑えて」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「その国を完全に抑える」
「そのことを先決と考えてですか」
「そしてだ」
「ことが進めばいいとですね」
「考えている」
「そうですか」
「そしてだ」
 英雄は紅葉にさらに話した。
「俺はいざという時にはな」
「それぞれの国に対して兵を送る」
「その手筈を整えている」
 それも既にというのだ。
「だから要請があるか危ういと思えばな」
「すぐに兵やものを送る」
「そうする」
「そうされますか」
「そしてだ」
 英雄はさらに言った。
「全て抑えてな」
「それからですね」
「近江攻めだ、その近江だが」
 今度はこの国のことも話した。
「一体どういった状況かな」
「調べてくな」
「そしてだ」
 耕平に対してすぐに言葉を返した。
「そのうえでな」
「兵を進めてくな」
「やはり敵を知りだ」
「己を知れってことやな」
「相手を知らずして何か出来るか」
「その通りや、ほなな」
「近江と若狭、越前にだ」
「忍の者を送ってくか」
「まずはそうする、近江は一度じっくり歩いたが」
 英雄はかつて冒険の旅を続けていたことを思い出した、今自分と共にいる十二人を仲間にする為のそれを。
「今は状況も違うし
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