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ある晴れた日に
468部分:夕星の歌その八
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共若くハリのある声を出していた。
「まだ見えないな」
「折角もう見られるかなって思ったのに」
 俯いて言ったのは女だった。
「全く。まだなんて」
「まだでもそのうち出て来るさ」
 しかし男はこう彼女に返すのだった。さっきまで残念そうな言葉だったが気を取り直したようにしてその言葉にまでそれを出していたのだった。
「そのうちな」
「そのうちなの」
「宵の明星だからな」
 彼はここでこの星の名前を出したのだった。
「だからそのうち出て来るさ」
「そうね。宵の明星だからね」
「夕方に出て来るからな」
 また言う彼だった。

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