468部分:夕星の歌その八
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
共若くハリのある声を出していた。
「まだ見えないな」
「折角もう見られるかなって思ったのに」
俯いて言ったのは女だった。
「全く。まだなんて」
「まだでもそのうち出て来るさ」
しかし男はこう彼女に返すのだった。さっきまで残念そうな言葉だったが気を取り直したようにしてその言葉にまでそれを出していたのだった。
「そのうちな」
「そのうちなの」
「宵の明星だからな」
彼はここでこの星の名前を出したのだった。
「だからそのうち出て来るさ」
「そうね。宵の明星だからね」
「夕方に出て来るからな」
また言う彼だった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ