暁 〜小説投稿サイト〜
MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
5.104訓練分隊T
[1/5]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
5.104訓練分隊T
巧が所属する帝国軍厚木基地付属訓練学校。在日米国戦術機部隊が常駐し、帝国陸軍戦術機部隊が多く配属されている厚木基地は帝国でも有数の規模の基地であり、戦術機の数でいえば帝国一番だった。巧はそこに特別待遇で配属された。
本来訓練兵が訓練校を選ぶことはできない。軍に志願する際に希望する基地、これまでの経験などを書かされたあと能力試験を受けるのだが、巧はその成績が異常に良かったのである。筋力はまだ発展途上ということもありB評価だったが持久力、格闘、座学は軒並みA+。特に衛士適正に関しては歴代最高記録を優に超えていた。経験の欄に実弾ではないが銃撃の訓練も、サバイバルの経験もありということで急遽、巧個人に対して実際訓練兵が受けている訓練をこなしてもらったところ、すでに正規兵として通用するレベルだった。そんな巧を一般の訓練兵に混ぜても混乱を招くということで、今後について検討するべく人事担当者との面接が行われた。
「帝国軍参謀本部人事課の三田です。神奈川県で志願した訓練兵の人事を担当しています。」
三田は軍人らしくない男だった。商社マンと言った方がしっくりくる見た目で、軍服よりもスーツが似合う。
「正直言って君の成績には驚かされたよ。軍に志願する者は大抵下準備として自己鍛錬を積んでくるし、軍関係者が身内にいる場合は訓練校に入る前からすでにかなりの錬度を持つ者もいる。しかし君はけた違いだ。すでに正規兵としてやっていける実力がある。才能だけじゃない、相当な訓練を積んでいるね?しかもあの格闘能力は一朝一夕で鍛えたものではない。どんな訓練をしてきたんだ?」
SES計画は別に秘密でも何でもなかったが、中には射撃訓練や柳田から教えてもらった守秘義務に抵触する内容など法律的まずい部分もあったのに加え、会社のために訓練したというのはあまり言うべきではないと考え、巧はいくつかの部分をぼかして語った。
「はい。自分は子供のころから戦術機に乗って戦うのが夢でした。BETAに対する人類の切り札、剣であり盾であると聞かされており、衛士は憧れでした。なので父に衛士になれるように訓練したいと申し出ました。ご存知の通り遠田家は遠田技研の創業一族で、資産もあったものですから父はそれを使って最高の環境を整えてくれました。また父の友人である斯衛軍の衛士の方に剣術の指南を受けました。具体的には〜〜〜〜」
巧は自分がこなしてきた訓練の数々やその成果についてなるべく伝えた。話を聞いているうちに三田は唖然とし、顔を引き攣らせ、頭を抱えた。
遠田家の嫡子で優秀なものなら徴兵免除を受けられるだろうし、志願するにしても技術士官を目指すのが普通だ。それが衛士を目指し、その訓練に費やされたであろう費用については恐らく戦術機を買うことができるレベルだろう。そんな訓練兵の想定などし
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ