第百四十九話
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第百四十九話 チーズとパスタを
カーミラは注文したチーズが来たのを見てだった、目を細めさせてそのうえで雪路に対して言った。
「後でパスタが来るけれど」
「今はですね」
「ええ、これを食べてね」
チーズのセット、それをというのだ。
「飲みましょう」
「本格的なお食事の前に」
「そうよ、さっきも食べたけれど」
チーズ自体はというのだ。
「その時のチーズとは違うチーズだから」
「先程は普通のチーズでしたが」
「ええ、日本人がよく食べるね」
「そうしたチーズでしたね」
「今度はウォッシュチーズよ」
こちらのチーズだというのだ。
「これはこれでね」
「美味しくて、ですね」
「ワインとも合うから」
それでというのだ。
「今からね」
「ワインも来ましたし」
二人にそれぞれ一本ずつボトルが来た。
「このウォッシュチーズを食べながら」
「飲みましょう」
「わかりました」
雪路はこの時もカーミラの言葉に頷いた、そしてだった。
チーズを食べてからワインを一口飲んだ、そのうえで笑顔で言った。
「確かに」
「美味しいわね」
「はい、こちらのチーズも」
「そしてワインもね」
「このワインは」
甘味が強い発泡性のそのワインはというと。
「かなり飲みやすいですが」
「ランブルスコよ」
カーミラはワインの種類も話した。
「イタリアのワインよ」
「ワインもイタリアですね」
「そうよ、パヴァロッティの出身地のワインよ」
「あのテノール歌手の」
「そう、そして彼が愛したね」
「そのワインですか」
「ちなみにチーズもイタリアのものよ」
今食べているこちらもというのだ。
「だから余計に合うのよ」
「イタリアのワインにイタリアのチーズ」
「まずはそれを楽しみましょう」
パスタの前にと言うのだった。
カーミラは雪路に話しながら自身もチーズを食べてワインを飲んだ、その発泡性のワインを飲む彼女は血を飲む様であった。それも楽しんで。
第百四十九話 完
2019・4・14
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