第7章:神界大戦
第209話「真の脅威」
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一、感情が無くなっている故に恐怖していない優輝が尋ねる。
その問いは、ソレラに聞いたものと同じだった。
「……本当、人間は不便ですね。一度肉体が死ねば、魂が浄化されて記憶も消される。……せっかく、私は貴方の可能性を見たいというのに」
「……答えろ」
「お断りします。答えたせいで、貴方に逃げられる……なんて事にはしたくないですし」
飽くまで答えるつもりはないとばかりに、ふと腕を一振りする。
まるで、上げていた腕を下ろすかのような自然な動き。
攻撃の意志が感じられなかったため、優輝も咄嗟の反応を起こさなかった。
「っ、ぁあああ……!?」
「ぅ、ぁ……!?」
「ぐっ……!?」
だが、すぐにその考えは改めさせられる。
優輝の後方で、何人かが苦しむ声が聞こえた。
「彼女達は“闇”に関する者。……となれば、私の支配下です」
「まさか……洗脳か!」
声を上げていたのは、ユーリ、すずか、紫陽、とこよ、リイン以外の八神家、マテリアルの三人。……そして、神夜だ。
「(全く予備動作がなかった……!ここまであっさりと……!)」
ユーリは砕け得ぬ闇、すずかは夜の一族なため。
紫陽ととこよは幽世の存在なため。
八神一家は、夜天の書の関係者なため。リインはそれを基にしただけで、存在自体は無関係なため、影響を受けなかった。
同じく、マテリアルの三人も紫天の書の関係者なため影響を受けた。
神夜の場合は、以前に魅了の力を与えられたため、それが影響したのだろう。
「まずは仲間割れ……尤も、こちらからの攻撃も続けますが。……さて、追い詰めていきましょうか。さぁ、早く絶望を見せてください……!」
―――一手。……たった一手で、複数の味方が一瞬で洗脳されてしまった。
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