第四章
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「だからね、けれどね」
「ミミック達の居場所はわからないのね」
「どっかのダンジョンに逃げたのかしら」
「この辺りダンジョン多いしね」
「そこにいるのかしら」
「そうかもね」
こんな話をしていた、その話を横で聞いてだった。
インファンテは納得した顔になってマルタに言った。
「謎は解けたな」
「そうですね」
「逃げた連中だったか」
「獣使いの娘のところから」
「何かと思えば」
「結構簡単な話でしたね」
「何かと思えば」
ことの真相はというのだ。
「何ということはなかったな」
「そうですね」
「しかしだ」
インファンテはこうも言った。
「ミミックはな」
「自分から襲わないですしね」
「あの娘が言った通りな」
実際に開けないと何もない、叩いても蹴ってもミミックは一切攻撃してこない。そうしたモンスターであるのだ。
「それにダンジョンの中にしかおらんし」
「それやと」
「ちゃんと逃げたって届け出してな」
「役所も不問にしましたし」
「自分が見てもね」
星の者として政も行う者としての言葉だ。
「別にな」
「罪に問うことはですね」
「ないやろ」
こう言うのだった。
「特にな」
「ほな」
「ああ、結構ええ加減やな」
そう思える話だがというのだ。
「別にな」
「ええですか」
「不問にしてな、けどな」
「けど?」
「ミミックとかの使役についてはな」
「扱いの難しいモンスター達については」
「ちょっと考えるか」
こう言うのだった。
「使うにあたってレベルを定めるか」
「高位のモンスターとかは」
「それは副宰相さんに言うて」
都にいて十星連合の内政を取り仕切る彼にというだ、太宰は十星連合の内政つまり治安やインフラ、教育、産業、貿易、税制、経済のことの総責任者でありその素晴らしい発展の最大の功労者であるのだ。
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