第三章
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「普通はな」
「ないですよね」
「あの系統のモンスターはな」
「それが気になりまして」
「何かあるな」
「そうですよね」
「変な奴が増やしてしもうたか」
インファンテは考える顔になりこう言った。
「これは」
「それやったら」
「その増えた原因を調べるか」
「そうすべきですね」
「そやな、ここは」
「若し誰かが増やしたんなら」
「そこは突き止めんとな」
「人が増やしてなくても」
「その原因はな」
突き止めようと話してだ、そしてだった。
二人はこのことを突き止めようと決意したうえでハバナに向かう道を進んでいった、その途中に一つの村があってそこで休むことにしたが。
村に一人の獣使いがいた、その獣使いは鼠人のまだ若い女で名前をベアトリーチェ=カローネといった。この名前は二人が後で知った名前だ。
その彼女がだ、二人がたまたま村の牛牧場の横を通った時に友人の牧童の少女と話しているのを聞いたのだ。
「この前までミミックや人食い箱使ってたけれど」
「ああ、あんた養殖までしてたわね」
「そうなの、けれどね」
それでもとだ、牧童の兎人の少女に言うのだった。
「逃げられたのよ」
「確か人食い箱やミミックって使いにくいのよね」
「物凄く我が強いからね」
それでというのだ、実際に人食い箱やミミックといったモンスター達は使役するには相当難しくレベルの低い獣使いやドラゴンマスターでは無理だとされている。
「かなり難しかったけれど」
「あんた今レベル十五よね」
「ええ、そうよ」
レベルの話に少女はすぐに頷いた。
「今ね」
「十八で十五って結構だけれど」
「ミミックとかを使うには」
「やっぱり難しいでしょ」
「そうなのね」
「それでミミック達どうなったの?」
「いや、朝起きたら皆逃げてて」
それでというのだ。
「どっか行ったのよ」
「そうだったの」
「それでモンスターが逃げたってお役所に届けたけれど」
誰がどのモンスターを使役するか十星連合は役所に届ける様に十星連合は法律で定めている、逃げられた場合もだ。そうしたことを怠ると罪に問われる場合も多い。
「幸い怒られなかったし法律であれこれならなかったけれど」
「仕方ないってなったのね」
「ミミックとか人食い箱って開けないと襲ってこないから」
こうしたモンスターの特徴である。
「だからね」
「危険は少ないから」
「しかも洞窟とか塔とかにしかいないから」
所謂ダンジョン限定のモンスターだ、宝箱の姿だから当然と言えば当然だ。外にポツンとある宝箱程怪しいものもない。
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