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ある晴れた日に
46部分:妙なる調和その七
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「ただのビーフカレーじゃなくてな」
「じゃあ何にするの?」
「チキンカレーにするか?」
 奈々瀬に応えて述べた。
「他にも色々と入れてな」
「チキンカレーね」
「嫌いか?だったらポークカレーにするぜ」
「材料あるの」
「現地調達できるぜ」
 実に素っ気無く、かつ他人事のように述べてみせてきた。
「山の中だろ?野鳥とか猪とかを捕まえてな」
「冗談でしょ」
「野鳥も猪も美味いぜ」
 平然とした言葉が続く。
「何ならウシガエルなんてどうだ?あれであっさりしていていけるんだけれどな」
「それは御前の家のメニューだろ」
 ゲテモノを薦める彼に坪本が言った。
「あの今日のスペシャルメニューだろ、それってよ」
「まあそうだな」
「ウシガエルって食べられるの」
 奈々瀬はそれが驚きのようだった。
「蛙が」
「何言ってんだよ。食えるよ」
 佐々は奈々瀬にこう力説する。
「充分にな」
「そうなの?美味しいの?」
「美味い」
 断言さえする。
「それもかなりな。鶏肉に似てるぜ」
「鶏肉に似てるの」
「何なら食ってみるか?」
 そのうえでその蛙を食べることを勧めるのだった。
「俺の家で作ってるぜ。唐揚げとか塩焼きにしてな」
「唐揚げに塩焼きって」
「活け造りだってあるぜ」
 今度はこう来た。

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