第23話
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まさかその妹君を先祖に持つとは…………という事はそのフォルデという人物は”ヴァンダール流”の使い手なのですか?」
セシリアが口にした新たな驚愕の事実にオリヴァルト皇子は絶句し、クローディア王太女とユリア准佐、マキアスはそれぞれ驚き、信じられない表情で呟いたラウラはセシリアに訊ねた。
「ええ、フォルデは普段はいい加減な様子を見せていますが、亡くなった父から教わった”ヴァンダール流槍術”の”皆伝者”でもありますから、戦闘になれば中々の戦力になります。」
「”ヴァンダール流槍術”だと…………?」
「確か”ヴァンダール流”は”剛剣術”と”双剣術”の二つがあって、槍を使った武術は存在しないはずだが…………」
セシリアの説明を聞いて気になる事があったユーシスは眉を顰め、アンゼリカは真剣な表情で考え込んでいた。
「いや…………マテウス殿やゼクス殿から聞いた話によると、”ヴァンダール流”にはかつて”槍術”が存在していたらしいが、元々伝承できる程の使い手の数が少なかったのかロラン卿の戦死を境に”ヴァンダール流槍術”は廃れたとの事だ。」
「なっ!?という事はそのフォルデという人物は、廃れたはずの”ヴァンダール流”の槍術の唯一の伝承者でもあるのですか…………!?」
「まさか”ヴァンダール”の系譜の者まで、メンフィル側にいるとはね。」
アルゼイド子爵の説明を聞いたラウラは驚き、セリーヌは複雑そうな表情で呟いた。
「話を続けますが…………フォルデに加えて皆さんもご存知のようにリィンの部隊にはリィンにとって大切な”身内”であり将来を共にする事を約束しているセレーネ嬢、エリス嬢、メサイア皇女殿下、そしてエリゼも配属され、更にはアルフィン殿も配属されました。正直な話、アルフィン殿の件はこちらにとっても完全に想定外の出来事ではありましたが、リィンもそうですがセレーネ嬢やエリス嬢の精神面を支える意味でもアルフィン殿の申し出は非常にありがたかったですわ。」
「……………………」
セシリアの説明を聞いたオリヴァルト皇子やアリサ達はそれぞれ複雑そうな表情で黙り込み
「リィンのトールズ士官学院への留学は正直どうなるか心配していましたが…………セレーネ嬢との出会い、”灰の騎神”の入手、そしてリィン自身が長年悩んでいた自身に秘められる”力”を最大限に生かす事―――”鬼の力”を制御できるようになったのですから、そういう意味では貴方達”Z組”に感謝していますわよ。―――貴方達との出会いが切っ掛けとしてそれらを手に入れたお陰でリィンは”戦争”になれば、間違いなく有効活用できる”力”をエレボニアの留学で手に入れる事ができたのですから。」
「っ…………!」
「エマ…………」
セシリアの指摘の中に”騎神”がある事を聞いて辛そうな表情で唇を噛み締めているエマをセリーヌは心配そ
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