第23話
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ーネ嬢やエリス嬢もメンフィル帝国貴族の一員なのですから、祖国であるメンフィル帝国の為に例え”敵が親しくなった相手であろうとその相手に刃を振るう事”も”メンフィル帝国貴族としての義務”です。」
「っ!!」
「”メンフィル帝国軍人としての義務”と”メンフィル帝国貴族としての義務”か…………」
「…………確かにセシリア将軍閣下の仰る通り、国に限らず”軍人”や”貴族”には相応の”義務”が求められるね…………」
「はい…………」
「……………………」
セシリアの指摘を聞いたサラは悔しそうな表情で唇を噛み締め、ガイウスは複雑そうな表情で呟き、重々しい様子を纏って呟いたアンゼリカの言葉にラウラは複雑そうな表情で頷き、ユーシスは辛そうな表情で黙り込んでいた。
「とはいっても、私とてかつてのリィンの”担当教官”として今回の戦争の件で傷ついているであろうリィンの精神面について何も考えていない訳ではありません。―――その証拠にリィンの部隊には訓練兵時代のリィンと一番親しい関係であった”先輩”と”同期”が配属されるように、彼の上官であるゼルギウス将軍達にその二人の事を教え、その二人をリィン達と同じ部隊に配属させた方が”昔から親しい関係である仲間がいる事”でリィン達の生存率が格段に上げる事ができる為、その二人もリィン達と同じ部隊に配属させるように進言しておきましたわ。」
「く、”訓練兵時代のリィンと一番親しい関係であった先輩と同期”の人達がリィン達と同じ部隊って………」
「……………なるほどね。その二人がいれば、今回の戦争で内心傷ついているであろうリィン達の精神面もある程度緩和されると考えたのね。―――要するにその二人はエマ達”Z組”の”代役”ね?」
セシリアの説明を聞いたエリオットは不安そうな表情をし、ある事に気づいたセリーヌは目を細めてセシリアに問いかけた。
「あの二人を誰かの”代役”としての役割も兼ねさせるようなあの二人にとって、そしてリィン達にとっても失礼になる事までは一切考えておりません。―――が、その内の”先輩”に関しては、偶然にも貴方達”Z組のある人物”と性格がある程度一致している事は否めませんわ。」
「訓練兵時代のリィンさんの”先輩”の方が私達の中で性格がある程度一致している人、ですか………?」
「一体誰なの、そのある程度性格が似ているっていうZ組の代わりの”先輩”とやらは。」
セシリアの話が気になったエマは不安そうな表情を浮かべ、フィーは真剣な表情で訊ねた。
「―――フォルデ・ヴィント。怠け癖があり、周囲の者達を明るくさせるお調子者で、”娼館”に通う頻度は他の軍人達よりもやや多い女好きで、同僚や後輩達にも”娼館”に誘う事もする”先輩”というよりもいわゆる”悪友”タイプの自由奔放な人物ですが、後輩や仲間達を大切に
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