第23話
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を震わせていた。
「どうやら図星のご様子ですわね…………―――遊撃士稼業を休職しているとはいえ、正直”期待外れ”でしたわ。2年前に起こった”リベールの異変”でのリウイ陛下達による詳細な経緯が書かれた報告書で私が知る事ができたメンフィルと縁があるA級やS級遊撃士達―――ファラ・サウリン卿にルーハンス卿、”剣聖”カシウス・ブライト中将に”漆黒の牙”、そして”不動”と”重剣”。更にA級ではありませんがペテレーネ神官長唯一の弟子である”嵐の銀閃”とリィンが修めている剣術―――”八葉一刀流”の”開祖”である”剣仙”の孫娘と、正遊撃士は世界規模で考えれば数は少ないにも関わらず一人一人が無視できない存在である事からまさに”少数精鋭”であることを思わせるような方々でしたが…………貴女といい、”零駆動”のトヴァル・ランドナーといい、ファラ・サウリン卿達と同じ”正遊撃士”とは思えない浅はかな方々ですわね。」
「「「………………………………」」」
セシリアが挙げた人物達をそれぞれ思い浮かべたクローディア王太女とオリヴァルト皇子、ユリア准佐はそれぞれ複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「リィン達の件はメンフィル帝国軍の関係者としてだけでなく、リィンの担当教官として…………そして私個人としても『正しい選択をした事』に安心しましたわ。」
「ふざけんじゃないわよっ!?あたしやトヴァルに関してはアンタの言う通り、あたし達にも”落ち度”があった事は認めざるを得ないから、それについては反論はないわよ!だけどリィン達の今の状況になると話は変わるわ!アンタはリィン達がメンフィル側として今回の戦争に参加した事を安心したって言っているけど、アンタ、それでもリィンの担当教官!?自分の教え子が戦争で留学先で作った仲間達と戦うどころか、その関係者や軍人達と戦って自分の手で命を奪うかもしれない事に何も思わないの!?」
セシリアが自身の感想を口にするとサラが立ち上がって怒りの表情でセシリアに問いかけた。
「まあ、あの子のお人好しな性格を考えれば、外面は平然を保つ事はできても、内心は傷ついてはいるかもしれませんが…………―――彼は将来はメンフィル帝国軍のいずれかの部署に配属される事が決まっている”メンフィル帝国軍の訓練兵”として私達から教えを受け、同期達と共に切磋琢磨をし、訓練兵を卒業している時点で彼も新人とはいえ”メンフィル帝国の軍人”。メンフィルの為にその身を持ってメンフィルに仇名す者達と戦い、祖国であるメンフィルと皇族であるシルヴァン皇帝陛下達を護る重要な役割を果たす事が求められているのですから、幾ら親しくなろうとも祖国と陛下達の為には親しくなった者達が”メンフィルの敵”になるのであれば、己の心を殺して躊躇うことなくその刃を振るうのが彼に求められている”義務”。また、リィンもそうですがセレ
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