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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第21話
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1月16日、同日AM9:00―――

メンフィル帝国の大使館に到着したアリサ達は応接室に案内され、アリサ達が壁際に用意されていた椅子に座り、オリヴァルト皇子とクローディア王太女は背後にアルゼイド子爵とユリア准佐を控えさせた状態でソファーに座って待機して数分待っていると、部屋の扉が開かれてパントとルイーズ、瞳の色と同じ緑の髪を腰まで届く長髪と落ち着いた美貌を持つ女性が応接室に姿を現した。

〜ロレント郊外・メンフィル帝国大使館・応接室〜


(あの人がメンフィル帝国の大使の代理を務めるパント大使か……何となくだが雰囲気がルーファスさんに似ていないか?)
(言われてみれば……)
(兄上…………)
(というかどう考えても二代の皇帝を支えた宰相とは思えない程見た目が若すぎるんだけど。)
パントを見たガイウスの感想を聞いたラウラは頷き、ユーシスは辛そうな表情をし、フィーはジト目でパントとルイーズを見つめ
(……ッ!何て霊力(マナ)……!あの大使代理もそうだけど、その後ろにいる女も少なくてもヴィータよりも確実に上ね。)
(ええ……メンフィルには凄まじい術者が一体どれほどいるのかしら……?)
パントとパントの背後にいる女性からさらけ出されている凄まじい魔力を感じ取っていたセリーヌは目を細め、エマは不安そうな表情をしていた。

(綺麗な人……もしかして奥方かしら?)
(確かに美人だけど……彼女も相当な使い手よ。)
パントの傍にいるルイーズの美しさにアリサは見惚れ、ルイーズの強さを感じ取っていたサラは真剣な表情をしていた。
(隣にいる女性がパント大使の奥さんだとして、背後にいる女性は一体どんな立場の人なんだ…………?)
(軍服を着ている事からして、少なくてもメンフィル帝国軍の関係者だろうね。―――それも代理とは言え、一国の大使と共にいるのだから恐らくは上層部クラスだ。)
(多分、あの女性が女王陛下の話にあった”Z組”のみんなに興味がある”パント大使の知り合い”だとは思うのだけど…………)
パントとルイーズの背後にいる女性が気になったマキアス、アンゼリカ、トワはそれぞれ考え込んでいた。そしてパント達が近づくとその場にいる全員は立ち上がった。

「―――お待たせしました。私の名はパント・リグレ。メンフィル帝国の大使を務めているリウイ陛下の代理を任されている者です。―――お初にお目にかかります、クローディア王太女殿下、オリヴァルト皇子殿下。」
「パント様の妻のルイーズと申します。パント様共々以後お見知りおきをお願いします。」
「―――お初にお目にかかります。私はエレボニア皇帝ユーゲントが一子、オリヴァルト・ライゼ・アルノールと申します。」
「お初にお目にかかります。わたくしの名は、クローディア・フォン・アウスレーゼ。
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