第百九話 書の収集その六
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「だからだ」
「ここはですね」
「攻めるが」
それでもというのだ。
「迂闊には攻めない」
「ではまずは」
「前から攻めるが」
それでもと言うのだった。
「鉄砲と弓矢からだ」
「遠間から攻めますね」
「そしてだ」
「大砲もまた」
「使ってだ」
そうしてというのだ。
「敵の軍勢を撃つと共にな」
「驚かせますね」
「そうして戦の流れを掴む」
「この度の戦でも」
「そうして勝つ、いいな」
「それでは」
謙二も頷いて応えた、そうしてだった。
英雄達が率いる七万の軍勢は前に動いていった。彼は軍勢を前に進ませたが鉄砲の間合いに入ったとみるとだった。
一旦前に進むのを止めさせてこう命じた。
「鉄砲を撃て」
「敵の軍勢にですね」
「今より」
「そうだ、撃ってだ」
そしてというのだ。
「それを合図としてだ」
「次は弓矢ですね」
「そちらで攻めますね」
「攻めてそうして」
「そのうえで」
「そうだ、それからだ」
さらにと言うのだった。
「槍も出す、そうして大砲も撃ってだ」
「前から攻めると共に」
「さらに」
「機を見てだ」
英雄はさらに言った、言っている傍から鉄砲隊が動き出していた。そのうえで敵の軍勢に対して撃とうとしている。
その中でだ、英雄はさらに言うのだった。
「騎馬隊を動かすぞ」
「そうしますね」
「そしてさらに攻めて」
「そのうえで敵を倒しますな」
「戦を決する為にな、敵はだ」
まさにと言うのだった。
「馬が少ない、だがこちらはある」
「それならばですね」
「その馬達を使う」
「そしてそのうえで」
「戦を決するのですな」
「そうする」
こう言ってだ、英雄は今は鉄砲を放たせた。忽ち轟音と共に敵兵達が多く倒れた。英雄はそこにさらにだった。
弓矢も放たせた、それでさらに敵を倒してだった。槍隊が前に出すとその長さを活かして敵をさらに倒した。
敵は英雄達の軍勢と装備のよさに抑えていっていた、そこに大砲の弾と音も来ると尚更だった。
動きが止まった、崩れはしないが英雄達の軍勢の前からの攻めに徐々に退けられていっていた。それを見てだった。
英雄は伝令の旗本達に強い声で告げた。
「機が来た」
「はい、それでは」
「騎馬隊をですか」
「敵に突っこませますか」
「敵の右翼を攻める」
見れば英雄達の騎馬隊は彼等の軍勢からみて左手にある、正面と右手は足軽達で左手がそうなっているのだ。
その騎馬隊を見てだ、彼は言うのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「敵の腹を攻め」
即ち横をというのだ。
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