第五十二話 おせちひのきしんその九
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私達はいさんでそれぞれのひのきしんに戻ることにしました、後で聴くと阿波野君はお雑煮をおかわりしたそうです。
そのお雑煮の後で、でした。
一日目が終わってから私はクラスの娘達と参拝をしてから思いました。
「高校生としての参拝もね」
「ええ、いよいよね」
「終わりになるのね」
「そうよね。何ていうかね」
こうクラスの娘達に言いました。
「感慨あるわ」
「私もよ」
「それ言ったら私もよ」
皆もそうだというのです。
「高校三年間色々あったけれどね」
「それも終わりよね」
「勿論寮での生活もね」
「あと少しよね」
「そうよね。寮もね」
東寮での生活のことも思いました。
「あと少しでね」
「ええ、終わりよ」
「そうなるのよね」
「最初にね」
寮に入ったその時のことも思い出しました、その寮の方に歩きながら。
「入学した時不安だったわ」
「そうよね、それ私もよ」
「私だってそうだったわ」
皆その時のことを振り返ると同じでした、あの時これから高校三年間どうなるのか果たして最後までやっていけるのか不安で仕方なかったです。
あの黒門をお母さんと一緒に潜ったその時のこともです、私は思い出しました。
「期待よりもずっとね」
「期待はなかったわよね」
「不安ばかりで」
「特に寮の生活ね」
「どうなるのかって」
「そうだったわ。けれど寮に入ったら」
その時のことは忘れないです、多分一生。
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