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逆さの砂時計
純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 22
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っていた物の存在に。
 関係者以外を弾き出した「結界」の中では、無用の長物である筈の存在に。

 「何故、猫耳なのです?」

 一目見た瞬間。
 その形状を認識した瞬間から。
 プリシラの興味は、マリアの頭部を覆う猫耳の帽子に傾いていた。
 それはもう、可愛らしい! と叫んで抱き付きそうになる衝動を刹那の内で必死に抑え込まなければならなかったくらいには、興味津々だった。

 「……いろいろあって、こうなりました」
 「その辺りを、是非! 詳しく!」
 「君の可愛い物好きは変わってないねぇ」
 「可愛いは国宝……いえ、世界の宝ですわ、大司教様!」
 さあ! ご説明くださいませ、マリア様!
 と、真顔で立ち上がって幼女にぐいぐい迫る次期大司教。
 「えーと……」
 苦笑しながら、そんなに面白い話でもないのですが、と前置いた上で事情を説明したマリアだが。

 彼女は後日、この一件を通して、プリシラという人物の凄さの一端を垣間見る事になる。


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