鉄壁の特攻隊長
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エアカッター』!」
「スバッ!!」
そのままオオスバメが飛び上がり、その空気の流れも刃に変えて仰け反ったミルホッグを吹き飛ばし戦闘不能にする。着地し、再び巡達を庇うように待ち構える姿勢を取った。
「クッ、なかなか強いぜこのガキ……」
「ガキって言うな!さあ、まだやるって言うなら相手になるぜ!」
「なら次は俺だ、行くぜゴローン!」
別の暴走族が繰り出したポケモン、巡は即座にオオスバメを入れ替え、命じることもなく放たれた水鉄砲がゴローンを打ち抜いた。転がろうとしたところへの先制の一撃。
「こ、こいつ命令もなしに……」
「飛行タイプを見て岩を出してきた相手にゃ即水技!さあ、次来いよ!」
「いい判断だが、甘いぜ!ゴローン、『自爆』だ!」
ゴローンの特性は『頑丈』。一撃では戦闘不能にならない効果を以て弱点の水技を受けても再び転がって前進し、アリゲイツを巻き込んで爆発しようとする。
「させません!サンド、『鉄壁』です!」
だが、その間に奏海のサンドが割って入り氷の盾を作る。爆発の衝撃で盾は砕け散ったがサンドとアリゲイツに大した傷はない。巡が奏海にハイタッチする。奏海ははにかんで小さく上げた手でそれに応えた。
「さっすが博識な俺の弟!」
「もうすぐ引率のトレーナーさんもやってきます……まだ、やりますか?」
「これで六人抜き、涼姉に頼るまでもないぜ!」
「……明季葉も、四人倒した」
隣で戦っていた明季葉も、フクスローによる変幻自在の葉っぱカッターでノズパスを倒したようだった。そのタイミングで、声をかけることにする
「……待たせたわね。昔纏めてコテンパンにした暴走族どもが今更何の用かしら」
暴走族というのはどの地域にもラッタやズバットのようにいるもので、涼香達のいるキヤリーグも例外ではない。涼香が昔旅をしていた時にとある目的でまとめて倒したのだが、やはりと言うか巡達と戦っているのはその時と同じ連中だった。涼香が来たことで巡達を取り囲んでいたバイクたちが一旦止まる。
「何が今更だざっけんなコラァ!!」
「てめえがしてくれたことこちとら一日たりとも忘れたこたぁねえんだぞ!!」
「俺たちのプライドをずたずたしやがった怨みここで晴らしてやろうか!!」
そして飛んでくるのは、喧々囂々とした罵声。
「怨み……?涼香の、知り合い?」
「知り合いなんてもんじゃねえ!」
「こいつ二年前、俺達をボコるついでに隊長のバイクのかっぱらっていきやがったんだ!」
「ここであったが百年目!!きっちり因縁を果たしに来たってわけだ!!」
「涼姉、こいつらの言うことって……」
「嘘よ」
涼香は断言する。別に盗んだわけではない。いくら相手が暴走族だろうと窃盗は犯罪であり、そ
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