三章 天への挑戦 - 嵐の都ダラム -
第31話 天への挑戦
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ぎ去るのを待っていた。それが掟であったという。
世界でもっとも高い身体能力を持つ生物、ドラゴンでさえもそうだったのだ。シドウとしては、生物が天気をコントロールしようなど、大変におこがましいことに思えてしまうのである。
「そしたら、このまま一回失敗してもらえば? シドウの言うことが正しければ、大失敗してもう二度と計画されないんじゃないの?」
「……死人が出ないのなら、それでいいんだけど」
「死人までは出ないんじゃ……あ」
ティアはしゃべっている途中に自身の考えを修正したようだ。
「……私から見ても、なんか嵐を舐めてる感じはしたかも」
「うん。なんだか嫌な予感がする。事故が起きてもおかしくない」
「もっと強く反対すればよかったのに」
「もう決まっていることらしいし。俺、ただの冒険者だから」
「でも、シドウは心配なんだよね?」
「心配」
「ってことは、そういうことなんだよね?」
また首突っ込んで現地に行くんだよね? という意味である。
「まあ、そうだね。何かあったらいけないから、当日その場にはいたい」
「じゃあ、それでいいじゃないの。ほーら。誰かに話すと結構すんなり決まるでしょ?」
「……なるほど」
シドウは腹筋に力を入れ、起き上がった。
「ティアはいいの? 付き合わされることになるけど」
「いいともー!」
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