暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百十九話
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暦さんの前に回り込む。

「うるさい。近所迷惑」

量子展開したスプレー缶を丸々一本ぶっかける。

「けほっ! けほっ!」

「注入したエネルギーが切れたら猫耳は消えるから。
まぁ、怪異って普通に生命エネルギーで使役すると燃費悪いし。
半日もすれば消えると思うよ。じゃぁねぇー」

空のスプレー缶を暦さんのポケットに捩じ込み、離脱する。

どんどん小さくなる暦さんと猫耳委員長に手を振りながら、帰路についた。

side out

















「ふぅ…」

暦は翼を自分のベッドに下ろし、疲れたような息をついた。

いつ翼が目覚め、障り猫として暴れだすか気が気でなかったのだ。

決して翼が重かったからではない。重かったからではない。

背を反らして伸びをすると、学ランのポケットに硬い感触を覚えた。

「さっきのスプレー…」

暦がスプレー缶を取りだす。

「ん?」

スプレー缶にはポップな文字でこう書いてあった。

<天災兎印のマタタビスプレー>

「マタタビ?」

暦の視線がベッドで眠る翼とスプレー缶の間で行ったり来たり。

(これ……不味いんじゃ……?)

暦が急いで翼から離れようとした時。

ガシッと。

暦の服を翼が掴んだ。

「あららぎくん………」

「え!? ちょっ…」

そのままベッドに引き摺り込まれた暦。

「にゃぉ……」

暦に抱きつき、体をこすりつけて甘える翼。

「あ、あのー、羽川さんっ!?」

が、しかし。猫はマタタビの誘惑には勝てないのだ。

暦が翼の柔らかーい体に耐える事数分。

ガチャリ、と部屋のドアが開いた。

「………………………へー」

じっとりした視線。

「私と戦場ヶ原さんに文化祭の準備を任せて暦と羽川さんはベッドでイチャイチャしてたんだ。へぇー…」

育がゆっくりと二人に近づく。

「ん? 猫……耳?」

育が翼の異変に気付く。

「暦が言ってた人助けって、これ?」

「ま、まぁな。それは解決したんだが一夏君に悪戯されて…」

「ふーん………」

育がバッグの中からスマホを取り出す。

が、それは暦が見覚えの無いものだった。

「これね、この間一夏君にもらったの。ISの技術を応用して吸血鬼も写るカメラが入ってるんだって」

「ま、待て。それでどうする気だ?」

「これなら羽川さんの猫耳も写るとおもうんだー」

育が二人をフレームに収めてパシャリ。

「んっふっふっふー。羽川さんの猫耳を暦だけに独占させたりはしないわよ」

育が翼の猫耳に触れようと一歩踏み出したとき、カツン、と
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