034話 日常編 自問自答とカウンセリング
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夕映は少し歯切れを悪くして、
「その、のどかはそんな事はしないと思うですが、もしアーティファクトで気持ちを覗かれたら……」
「のどかに限ってそんなことはないと思うえ?」
「はい。のどかさんは誠実な方ですからそのようなことはないと思います」
「心配しすぎよ」
「そう、ですね……また愚かです。親友を信用できないとは……」
もう何度目になるか分からないほどに夕映は表情を曇らせていた。
さすがにアスナ達も今の状態の夕映を捨て置けないと感じたのか、
「あー……それじゃさ、一回シホ本人に確認を入れてみようよ?」
「シホさんに、ですか? さすがにご迷惑ではないでしょうか……?」
「ウチも賛成や。今のままのもやもやした気持ちのままシホと接するのはなんや違うと思うし、それに気持ち悪いわ……」
「私も賛成です。今なら寮の部屋にいると思いますから行ってみましょう」
そう決まって急がば回れと言わんばかりに四人はシホの寮の部屋へと歩いて行った。
呼び鈴を鳴らせば『どうぞ』という声が聞こえてくるので、
「シホ。その……今平気……?」
アスナが代表してそう扉を開けて声をかける。
そしてシホが中から歩いてきて、
「今更でしょ? なにか悩み事があるんでしょ? 大方私の過去の事で悩んでるんだろうけどね」
「あ、やっぱりバレてる?」
「そりゃーね。もう古菲と朝倉にのどかは一回私に相談しに来たし……みんなもそのうち来るだろうとは思っていたし」
「のどか……私も一緒に誘ってほしかったです……」
落ち込む夕映にシホは肩に手を置きながら、
「そう言わないであげて。のどかものどかで色々と限界だったみたいだし……。
どうせだからと私のアーティファクト『贋作の王』でいどのえにっきを出して本音トークをしていたし……」
「それはまた、控えめなのどからしいやり取りやねー」
「シホさんももうアーティファクトを使いこなしていますね」
「それなりにはね。で? 四人はどうする? いどのえにっき使う……?」
四人は少し考えて、やめておきますと揃えて言葉を出した。
さすがに今の正直な気持ちをシホ本人には知られたくないという感情の方が上回ったらしい。
「そう……。それじゃ中に入って。タマモー? 夜食四人追加でお願いねー?」
「わかりましたー♪」
と、御勝手の方からタマモの声が響いてきた。
どうやら当然だがタマモもいたらしい。
「さて、それじゃ今夜はまだこれからだから溜まっている気持ちを吐き出してしまいなさいな。私は受け入れるから」
『はい……』
それから夕映の気持ちを中心にシホに隠さずに伝えて、そのたびにシホが言葉を紡ぐなどを繰り返して、しばらくしてようやくすっきりしたのか、
「シホさん……相談に乗
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