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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第69話 過去語 二
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殺すぞ。
大きく溜息を吐いてから、階段を下りて、店に入る。勿論、借金取りに来た奴も、店主も驚いた顔でこっちを見る訳で。
「こんにちは〜! 義兄さんに何か用ですか?」
「え、あぁ……キミの義兄さん、ウチでお金を借りて、返してくれないワケ。どうしてくれるのさ?」
「嗚呼、そうでしたか! なら、この紙にお好きな金額書いてください!」
「え……これ、小切手だけど?」
「はい! だから、お好きな金額書いてくださいって!」
「……えぇぇぇえええええ?」
全部、マフィアで稼いだ金から引かれるだけ。別に、一億くらい持っていかれたってどうってことない。
店主が借りていたのは一千万だったらしい。借金取りは小切手に数字を記入し、去っていった。
「……これだからギャンブラーは」
「ずみばぜんでじた」
「話を戻すけど、これからも金は用意してあげる。だけど、こうやって直接顔を合わすのは今日が最後ね。じゃあ、バイバイ」
私もその後に続いて、すぐに去???
「ちょ、ちょっと待てっ????」
「んに゛ゃっ??」
ろうとしたら、首根っこを掴まれ、尻餅をついた。
「おま、っ、えぇ?? 服なら後で返すって……」
「服は貰っていけばいい?? だけど、ウチに来なくなるのはヤダ????」
いきなり店主が叫び始める。恐らく、もう五年以上仕事を任せて居た筈だが、一度も無かったはず。
「“ヤダ”……? 客が減るって意味なら電話で依頼は続けるけど……」
「“みんな死ぬでしょ”ってなんだよ?? そんな意味分からないこと気にしてんじゃねえ! 俺は死なねえし????」
「んなこと言ったって死ときゃ死ぬんだよ??」
「俺は死なねえ??」
「死ぬわ??」
「死なねえ??」
「死ぬわ??」
「死ぬわ??」
「死なねえ?? ……あ」
「って事で、お客さん! これから、毎日此処に帰ってきてくださいね! マフィアから抜け出したんだったら家が無いですよね。だったら、今使ってない部屋があるので使ってください。これ、絶対ですよ????」
「はぁ……?」
「今日は好きにしてくださって結構ですけど、取り敢えず夜には戻ってきてください?? 絶対ですよ????????」
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